◆猛練習で心の弱さ克服
シングルもペアも、2位とは約4秒差をつける圧勝だった。カヌーの男子カヤックは横浜修悠館の小又が2年連続の2冠を達成。昨年の全国総体(インターハイ)で2種目(200メートル)とも3位に終わった3年生は「ここ(県)で緊張しているようじゃ、上(全国)じゃ通用しない」と涼しい顔で振り返った。
3月のジュニア海外派遣選手選考会では200メートルが3位、1000メートルが6位で代表落ち。「自信がなくて負けた。プレッシャーで思うようなレースができなかった」と言う。課題の精神面を克服するべく、「自主練習の量を倍以上」に増やし、これまで1日100回だった懸垂の数も現在は毎日欠かさず最低300、多くて600回こなして心身を鍛えてきた。
成果はこの日の両レースで見せた抜群のスタートダッシュで現れた。「落ち着いてこいで、ラスト150メートルでもう一回ギアチェンジできた」と本人も納得顔だ。
夢は大きく東京五輪出場。「必要なのは絶対勝つんだという気持ち」。己の心の弱さを克服したとき、結果は付いてくると信じている。
【神奈川新聞】