日本サッカー協会は3日、千葉県内で7日から3日間行う日本代表候補合宿のメンバー23人を発表し、県内クラブからは斎藤(横浜M)を選出したほか、小林(川崎)を初招集した。
また昨季J1得点ランキング2位の川又(新潟)や19歳の南野(C大阪)、DFは塩谷(広島)らを初招集。全員がJ1クラブ所属の国内組で、11選手が日本代表での出場歴がないフレッシュな顔触れとなった。
昨夏の東アジア・カップ以降、招集が続いていたDF森重(FC東京)やMF山口、FW柿谷(ともにC大阪)のほか、GK西川(浦和)、DF今野、MF遠藤(ともにG大阪)ら常連組は招集しなかった。
ザッケローニ監督は協会を通じ「実際に手元に置いて能力、特長を見極めたい選手を多く呼んだ。計算のできる選手は招集を見送った」と方針を説明した。
今回の合宿が終わると5月下旬まで活動がなく、同27日に埼玉スタジアムでキプロス代表と壮行試合を行った後に事前合宿地の米国に出発する。
「二度とないチャンス。自分の力を100パーセント出したい」。小林は強い決意をのぞかせた。初招集の7人の中では、山下(C大阪)と並んで最年長の26歳。それだけに「自分が一番びっくり。うれしい気持ちでいっぱい」と喜びも素直に表現した。
今季は開幕からリーグ戦全試合に出場。相手DFの裏へ抜ける動きだしで多くのチャンスをつくり出し、チームメートのFW大久保らと並びリーグトップタイの4得点を挙げている。
先月末の練習中に痛めた左足内転筋に不安は残るが、「ことしは早い段階から結果が出ている」と手応えはある。
これまで日の丸とは無縁だった。初めて世界を意識したのは2002年の日韓W杯。今ではともにプレーするMF稲本のゴールパフォーマンスは鮮烈に脳裏に焼き付いている。小林は「刺激をもらった」と言う。
3日の練習前に仲間に代表候補に選出されたことを報告すると、拍手で祝福された。今回は招集が見送られたが、日本代表での経験も豊富な主将のMF中村からは「他の世界を見るのは刺激になるし、いい経験になる」と助言を受けた。
「フロンターレの代表として恥じないプレーをしないといけない」。サックスブルーの誇りを胸に挑んでいく。
【神奈川新聞】