
勝ち点1すら奪えなかった。川崎はまたもや終盤に失点し、大宮に逆転負け。「歯がゆい。踏ん張り切れていない」。悪夢のような展開に、主将のMF中村の言葉に悔しさがにじんだ。
3-2の後半45分だった。MFパウリーニョのファウルで相手に与えたFKからヘディングで同点とされると、今度はロスタイムにパスカットから逆襲を浴びた。
MF曹永哲に角度のないところから痛恨の勝ち越しゴールを突き刺された。「ゲームの締め方が問題。個々の局面、局面での判断力をもっと磨いていかないといけない」とDF田中。風間監督は「あと何分しかないときにセットプレーでやられないことが大事。本気度が足りない」と厳しく選手を断じた。
最高のゲーム運びだっただけに、なおさら痛みが大きい。後半にMFレナトが2-2とする同点ゴールを奪い、同41分にはFW大久保が待望の今季初得点となる逆転弾を決めた。スタジアムの雰囲気は最高潮に達し、後は試合終了の笛を待つだけだった。
開幕ゲームの神戸戦、第2節の広島戦、そしてアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の蔚山(韓国)戦。終盤に失点を食らうゲームが続いている。トンネルを抜け出す日はいつか。
「(大久保)嘉人も点を取れたし、流れは変わっていく」。中村の言葉を信じたい。
【神奈川新聞】