ボウリングの第20回全国高校対抗選手権大会最終日は22日、川崎市川崎区の川崎グランドボウルで男女の決勝トーナメントが行われ、県勢は女子の県横須賀工(大久保咲桜、吉川ちなつ)が準決勝で敗れ、同トーナメントのチームスコアから3位に入った。女子の釜利谷(三浦美里、出口めぐみ、石井春香)と男子の県横須賀工A(土方捷、斎藤祐太)はともに同トーナメント1回戦で敗れた。
優勝は男子が金沢工A(石川)、女子が福島東稜だった。
◆先輩後輩ペア、互いの成長を誓う
投げ終わった3年の吉川は、涙をこらえながら1年の大久保とそっとハイタッチした。「お疲れさま」。小学時代から新杉田ボウルでプレーする2人で組んだ県横須賀工は準決勝の福島東稜戦に55ピン差で敗れ、悔し涙をのんだ。
ともにほぼノーミスでプレーするも、ストライクが続かず我慢の展開が続いた。チームに初めてダブルが出たのは吉川の第8フレーム。追い掛ける展開を強いられて焦りもあったといい、そのまま引き離された。
休日も家族と投げ込むストイックな先輩の後ろ姿をずっと見ている大久保。「予選から引っ張ってもらった。申し訳ない」と言ったが吉川の思いは違う。「きのう(21日)の予選を引きずらず、よく投げてくれた」と後輩の成長を感じ取っている。
この日の3位入賞で来春のアマチュア最高峰の個人戦、全日本選抜選手権への出場権を得た。東京国体の少年女子団体の3位入賞で、すでに出場を決めていた吉川も今度はライバルとなる。大久保が「メンタルを強くして先輩に追い付けるよう頑張りたい」と決意すれば、吉川は「追い付かれないようにしたい」。次のステージでの再会と互いの成長を約束した。
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