
Jリーグのヤマザキナビスコ・カップは7日、ホームアンドアウェー方式の準決勝第1戦が行われる。2001年以来の頂点を見据える横浜Mは柏と日立柏サッカー場(午後7時開始)で対戦。初優勝を狙う川崎は、浦和をホーム等々力陸上競技場(同6時開始)で迎え撃つ。第2戦を有利に戦うためにも、横浜M・榎本哲也、川崎・西部洋平の両守護神が目指すゴールはただ一つ。無失点での勝利を追求する。
開幕から先発に名を連ね、リーグ戦で首位を走るチームに貢献している。それでも榎本は「まだ何も成し遂げていない」と満足しない。横浜M一筋の30歳は表情を引き締め、大詰めの戦いを見据える。
準決勝でぶつかる柏とは2009年以来、公式戦で4分け5敗と相性が極めて悪い。「ピンチの後にチャンスが来る。今年はその王道の流れを感じる。失点ゼロで流れをつかむ」。決定機を止めて勝機を引き寄せ、王座奪還へ大きな壁を破るつもりだ。
今季は09年以来となる開幕スタメンを飾り、不動の地位を築いている。3日の練習中に腰痛を訴え、別メニューとなったが、5日には合流。全体練習後には降りしきる大粒の雨の中、居残りでシュートを受けた。
2年10カ月間も「第2GK」に甘んじた日々を思い返し、好きだった飲酒を控えたり、自宅では2人のまな娘を抱えてスクワットをしたり。「ポジションを失うのが怖い」。ピッチ内外でやるべきことを徹底している。
小学生から下部組織に所属し、03、04年の連覇を知る。「今のチームは若手が入る隙がない。あの頃に似ている」。背番号1は、タイトル獲得へ機運の高まりを感じている。
【】