明治安田J1第2ステージ最終節は3日、埼玉スタジアムほかで9試合が行われ、第2ステージ覇者の浦和が横浜Mと1-1で引き分け、年間勝ち点を74として1位を決めた。年間優勝を争うチャンピオンシップで決勝にシードされる。川崎はG大阪に2-3で逆転負けして年間2位に終わった。
初タイトルへ前向け
逆転での年間1位を狙ったが、2点のリードを守れず、後半の3失点で手痛い逆転負けだ。
「この結果はあってはならないこと。月並みだけど、本当に悔しい」と主将中村。日本代表FWの小林ら主力4人を負傷で欠いたとはいえ、試合運びには長年の課題を残したままだ。
立ち上がりから長短のパスワークで圧倒し、前半6分に長谷川がプロ初ゴール。その12分後にはU-19(19歳以下)代表の三好が続いたまでは良かった。しかし、3点目を仕留められない時間が続き、流れが相手に傾いたにもかかわらず、前掛かりに攻め込む“川崎らしさ”を発揮し続けてしまった。
不用意なボールロストで後半20分から立て続けに2失点すると、同31分にはノーマークの相手FWに強烈なミドルを沈められた。「3点目がなかなか入らないのなら、2-0で締めるようにしないといけなかった」。最終盤でタイトルを逃した第1ステージ同様、勝負どころで勝ち切れず、キャプテンの反省の色は濃かった。
ただ、年間首位は浦和に譲ったが、レギュラーシーズンで積み上げた勝ち点72はJ1でのクラブ史上最多。第2ステージは負傷者続出の中、この日のように代わりにピッチに立った選手たちが、しぶとく戦い抜いた。総得点68は過去2番目に多く、総失点39は過去最少。宿題だった選手層の底上げや攻守バランスの改善も大きく進んだ。
下を向く暇はない。一戦必勝のCS準決勝は23日。中村は「ホームで鹿島をたたく。そのベクトルだけをみんなで合わせたい」。悲願の初タイトルへ、まだ道は続いている。