引退の仲間 思い共に
今春の関東新人大会で県勢初の単独優勝を果たした桐光学園高男子バスケットボール部が、再び全国へ走り始めている。夏の全国総体(インターハイ)中止を受けて競技を断念した3年生もおり、残った選手は新たな思いで一歩を踏み出した。
いつ終わるとも知れぬ活動自粛の長いトンネル。不安、焦り、そしてプレーへの渇望。主将のガード小田光太(3年)は「せめて自分の力を伸ばせる期間に」と、夕方に空くという自宅近くのバスケットゴールリングのある公園で練習した。
西福岡中(福岡)時代に全国優勝を経験。卒業後は先に上京していた兄・悠太さんの背中を追い、遠く離れた神奈川への越境入学を選択した。運動量豊富にコートを駆け回る桐光の「走るバスケに引かれた」といい、応援する母と一緒に引っ越して兄と3人で暮らす。