第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体2018」第3日は1日、大野市エキサイト広場総合体育施設体育館などで行われ、相撲の少年男子団体は、神奈川(松村、チョイジルスレン、津田、ダライバートル、中村)が初の準優勝を飾った。
仲間との快挙に充実感
頂点こそ届かなかったが、準優勝も県勢初の快挙だ。相撲の少年男子団体のメンバーには充実感が漂った。
強豪・埼玉との決勝は、先鋒(せんぽう)松村が落とすも、チョイジルスレンが絶妙な浴びせ倒しで奪い返した。続く津田、ダライバートルの黒星で勝敗は決したが、大将中村が小手投げを決めて意地を見せた。
準々決勝、準決勝は3-2で競り勝ち、旭丘高の2人のモンゴル留学生を中心に互いが補い合い、底力を発揮した。
「選手がよくやってくれた」とねぎらった岸田光弘監督は「3年かけて強化してきた結果が出た」と振り返る。地道な体力づくりや実戦稽古を積み、量も質も追求。夏の全国高校総体個人戦2位のチョイジルスレンをはじめ、同団体3位の向の岡工高・松村、津田らを並べたメンバーは確かな実力を備えていた。
母国の親元から離れ、「最初は言葉も分からず大変だった」と口をそろえるチョイジルスレンとダライバートルは心も体も大きく成長した。
県内で切磋琢磨(せっさたくま)してきた5人は全員3年生で「ずっとライバルだったけど、最後の最後に仲間になれた」と松村。それぞれ大学でも競技を続け、たゆまず相撲道を進む。
先鋒・松村(向の岡工高) 厳しい戦いが続いたけど、誰かが落としたら、誰かが取ってくれた。
次鋒・チョイジルスレン(旭丘高) 高校最後の試合をみんなと楽しくできて良かった。(メンバー)4人に感謝しています。
中堅・津田(向の岡工高) すごくうれしい。3年間部活を続けてきて楽しかった。
副将・ダライバートル(旭丘高) 5人全員で力を合わせて戦い、最高のチームだった。
大将・中村(慶応高) 勝てずに落ち込んだ時期もあったが、周りのサポートで実のある3年間だった。