全国高校総体(インターハイ)第24日は18日、名古屋市の日本ガイシアリーナなどで水泳が行われ、神奈川勢は男子50メートル自由形で末永亨馬(麻生総合)が23秒20の同着で初優勝、須田悠介(湘南工大付)も3位に入った。女子の同種目でも大内紗雪(日大藤沢)が25秒33で頂点に立ち、小林麗(日大)は4位入賞。
同100メートル背泳ぎで城戸佑菜(日大藤沢)が1分02秒37の同着優勝、泉原凪沙(同)も4位入賞となった。
男子200メートル自由形で石田虎流(慶応)が準優勝、同100メートル背泳ぎで眞野秀成(湘南工大付)も2位だった。女子200メートルバタフライは泉原凪沙(日大藤沢)が4位入賞、高坂彩由実(同)が7位。男子の同種目で石原諒太郎(桐光学園)は7位に入った。
実力者、五輪舞台狙う
電光掲示板を仰ぎ見て隣のレーンを泳いだ羽黒のエース今野と思わず顔を見合わせた。男子50メートル自由形で末永(麻生総合)が自己記録を0・01秒更新し、同着での高校日本一をつかんだ。
3位の須田(湘南工大付)とは神奈川で長きライバルで、決勝前に健闘を誓い合っていた。スタートで出遅れたが「予想通りだった」と、勝負の後半は伸びのある泳ぎで巻き返し、タッチの差でかわした。
菅生中時代にはバタフライで全国優勝を果たすなど、実力は折り紙付き。高校入学後は「泳ぐことが楽しくなくなった」と一時、プールから離れた。それでもリオデジャネイロ五輪で世界と戦う日本の選手たちに目を奪われ、再び熱い思いが込み上げた。
半年間の休養を経て、昨年のインターハイは4位。1年で全国の頂点に返り咲いた。目標は水泳の楽しさを思い出させてくれた五輪の舞台だ。「努力すれば(2020年を)狙えないことはない。日本男子の短距離界の常識を壊したい」。労苦を味わったからこそ、伸びしろは十分だ。