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平塚・金目中学柔道部が快進撃 新監督で再開4年目、男女団体2連覇

スポーツ | 神奈川新聞 | 2018年8月16日(木) 02:00

全中に団体・個人を合わせ13人が出場する金目中学校柔道部員ら=平塚市南金目の同校
全中に団体・個人を合わせ13人が出場する金目中学校柔道部員ら=平塚市南金目の同校

 活動を再開し4年目となる平塚市立金目中学校(同市南金目)柔道部が、快進撃を続けている。7月の県中学校総合体育大会の男女団体でともに2連覇し、個人も含めて計13人が17日から広島市で開催される全国中学校大会(全中)への切符を手にした。部を再興した同校教諭の真田州二郎監督(43)の金言を受けた教え子は「恩返しがしたい」という思いを胸に全国の青畳に立つ。

 校舎4階の集会室。生徒らが古畳を敷いて2年前に手作りした柔道場に、元気な掛け声が響き渡る。

 全中を直前に控えた最終調整は、朝9時から午後1時まで。額から汗がしたたり落ちる約50人の部員に、真田監督の声が飛ぶ。「たとえ90パーセント負けると周りから言われても、100回に10回は勝てるということ。諦めない人間だけが夢をかなえられる」

 20年ほど休部状態だった柔道部が活動を再開したのは2015年。その前年に真田監督が同校に赴任したのが契機だった。

 名門である東海大相模高校、東海大でもまれた監督の下、部員は急成長を遂げた。昨年、男女団体で初の全中出場を果たすと、今年3月の全国大会「近代柔道杯」オープンの部で男子団体が4強入り。7月の県中学総体では男女団体のほか、男女個人戦計16階級のうち8人が優勝した。


全中に出場する生徒らを指導する真田州二郎監督(左端)=平塚市南金目の市立金目中学校
全中に出場する生徒らを指導する真田州二郎監督(左端)=平塚市南金目の市立金目中学校

 日々の練習が強さを支えている。朝は週2回、グラウンドで走り込み。部活動が終わっても週3回、市内の体育館や東海大などで午後9時まで練習する。同大柔道部の女子選手や、ロシア、中国などの海外選手とも手合わせし、経験を積み重ねているのも強みだ。

 しかし、真田監督は「柔道マシンをつくっているのではない。勝つためだけの指導はしない」と話す。私生活を厳しく指導する一方で、地域の催しにも部員総出で参加し、地域貢献にも力を入れている。

 自立した大人に育てたいという監督の思いを教え子たちも共有する。この夏にあった関東大会で女子57キロ級を制した3年の高橋瑠奈さん(14)は「自分の甘さを叱ってもらえる。きっと大人になってから感謝すると思う」と話す。

 同じく関東大会の男子55キロ級で頂点に立った3年の五十嵐健太さん(15)も、「最後の1秒まで集中力を途切れさせず、粘れるようになった」と成長を実感する。五十嵐さんの姉の真子さんと莉子さんは、市立浜岳中時代の監督の教え子。健太さんは、13年に全中を制し、世界ジュニア選手権でも準優勝した莉子さんら2人の姉の背中を追い掛けている。

 昨夏は男女団体とも予選リーグで敗退。高橋さんは「悔しい思いもした。3年間の成果を出し切る」と雪辱に燃える。真田監督は大会での健闘だけでなく「教え子たちが今度は指導者になって、種をまくことができれば」と願っている。

 
 

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