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元V川崎・李国秀さんW杯コラム<4>見習うべきものは何か

スポーツ | 神奈川新聞 | 2018年6月29日(金) 07:04

李国秀さん
李国秀さん

 ポーランド戦の勝ち負けよりも、先発6人を入れ替えて決勝トーナメント進出に徹した西野采配が結果的に当たったと言っていい。

 テレビで試合を見ていた皆さんは、残り約10分間の戦いがとても奇妙に映ったことだろう。日本は長谷部を投入して他会場の結果を浸透させ、ボールを失うことなく時計の針を進めた。1次リーグ最終戦のぎりぎりの戦いを象徴するようなベンチワークだった。

 ポーランドは既に敗退が決まっている中で、ランク上位のプライドと自分たちの色を見せた。スローなペースでボールを動かし、どこでスピードを上げるかという戦い方は見ていてワクワクした。ただ、2点目を取る必要がなかったので、攻めてこない日本を相手に試合をやめた。日本はとても運が良かったし、他力での決勝トーナメント進出と言っていいだろう。

 初戦の開始3分で退場者を出しながら、同じ組の1位を勝ち取ったコロンビアを素直にたたえるべきだ。4チームの中ではセネガルの肉体的な速さ、強さが際立っていたが、サッカーにおいてうまさや賢さ、したたかさといった「術」がいかに大事かを見せつけたのが、H組の戦いだったのではないか。

 将来の日本代表を目指す子どもたちは、どのチームを、どの選手をまねるんだろうか。私は強さよりもうまさを見習ってほしいと思う。

り・くにひで 読売クラブなどでプロサッカー選手として活躍後、桐蔭学園高やヴェルディ川崎(現東京V)などで指導に当たった。教え子に元日本代表の森岡隆三氏(前J3鳥取監督)、戸田和幸氏(慶大コーチ)をはじめ、J1仙台の渡辺晋監督、横浜Mの中沢佑二ら。厚木市で「エルジェイ・サッカーパーク」を経営。横浜市青葉区在住。

 
 

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