重圧に屈し悔しさも
「うれしいけれど優勝は当たり前。このままでは世界で戦えない」。女子800メートル自由形で3連覇を果たした小堀は言った。今夏のパンパシフィック選手権、アジア大会に臨む日本代表に初選出された17歳は表彰台で見せた笑顔とは裏腹に、重圧に屈した悔しさをにじませた。
8分42秒99。タイムを見れば2位を16秒近く引き離した。だが納得できない。「去年の自分を超えようとプレッシャーで泳ぎがガチガチになった」。前回打ち立てた大会新記録に4秒、5月のジャパンオープンでマークした自己ベストに10秒も届かなかった。
「力強いキックを止めずに進み続けるイメージで泳いだ」と持ち味は発揮した。しかし、その強みを生かすことに気を取られ、「プル(手のかき)が甘かった」と課題を感じたという。
昨夏の世界ジュニア選手権では自由形400メートルで日本高校記録を塗り替えた期待のホープ。夏の大舞台をターゲットに今大会を「どんな状況でもベストタイムにつなげられるレースにしたかった」と振り返る。
「もっとリラックスして泳ぎ、パンパシでは日本高校新を出して決勝で世界のトップ選手と戦いたい」。2020年に向け、トップスイマーへと成長街道を突き進む。
苦手克服し大会新V
女子400メートル個人メドレーで佐々木が自身が持つ大会記録を0秒53更新。「大会新が最低目標だったから」とほっとした表情だった。
4月の日本選手権で予選敗退した後、苦手だった背泳ぎに注力。「腕と足のタイミングが合い、ペースが落ちなくなった」と安定の泳ぎを見せた。昨夏は世界ジュニア選手権の同種目で2位。主将として臨む最後のインターハイに「優勝が目標」と個人でもリレーでも日本一を目指す。