
堂々演技 新星現る
手足の先までピンと伸びた動作が目を引く。体操の女子個人総合で、平塚学園1年の辻前が堂々の初優勝だ。
種目別1位だった平均台をほぼノーミスでクリアして勢いに乗ると、跳馬は絶妙のタイミングで転回屈伸跳びを披露。「少し緊張もしたけど、自分の演技に集中できた」と初々しく喜んだ。
4人きょうだいの長女で、小学1年から競技を始めた。劇団四季の「キャッツ」を鑑賞した時、演者が見せた側宙に「すごい。人間なのにこんな動きができるんだ」と魅了されたのがきっかけだった。
昨夏の全国中学校大会に出場したが、腰痛の影響もあり満足な結果を残せなかった。それから体幹トレーニングも積極的に取り入れ、現在は週6日、ジュニアクラブに通いながら技を磨く。
夏のインターハイ出場も視野に入れつつ「(8月の)全日本ジュニア選手権でしっかりいい結果を残し、来年の全日本選手権に出たい」。また1人、出色の好素材が現れた。