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【箱根駅伝】神奈川大15位 山の厳しさ、夢消え

スポーツ | 神奈川新聞 | 2018年1月3日(水) 02:00

3区の越川にたすきを渡す神大のエース鈴木(左)=横浜市戸塚区の戸塚中継所
3区の越川にたすきを渡す神大のエース鈴木(左)=横浜市戸塚区の戸塚中継所

3区の越川にたすきを渡す神大のエース鈴木健(左) =戸塚中継所
3区の越川にたすきを渡す神大のエース鈴木健(左) =戸塚中継所

 第94回東京箱根間往復大学駅伝第1日は2日、東京・大手町から箱根町までの5区間、107・5キロに関東の20校とオープン参加の関東学生連合を加えた21チームが参加して行われ、昨年総合2位だった東洋大が5時間28分29秒で4年ぶり6度目の往路優勝を果たした。

 総合4連覇を目指す青学大が36秒差の2位につけた。早大がさらに1分20秒差の3位で、拓大が4位、法大が5位。今季の出雲全日本大学選抜駅伝を制した東海大は9位、全日本大学駅伝優勝の神奈川大は15位と大きく出遅れた。

 4年ぶりの総合優勝を狙う東洋大は1区で1年生の西山和弥がトップに立つと、3区の山本修二も区間賞の走りを見せるなど首位を譲らなかった。

 3日の復路は5区間、109・6キロで争われる。

 追い越せると思っていた。2区、残り3キロ。トップの背中は見えていた。だが、神奈川大のエース鈴木健のペースが上がらない。2位争いをしていた青学大にも離され3位に後退。昨年の区間賞ランナーが、区間4位を喜ぶはずはなかった。

 「前を追おう、追おうとしすぎたかもしれない。自分の役割を果たしたと言ったら嘘になる」

 6位で受け取ったたすきは、「想定通り」だった。目標の往路優勝へ、2区でトップに立つ青写真。ただ「前半はうまく(青学大に)使われた感じ。引っ張られたつもりはないが、対応力が足りなかった」。結局チームも、目標にほど遠い15位に沈んだ。

 愛媛・宇和島東高時代はほぼ無名の存在。大後監督が「三度の飯より練習が好きなやつ」という努力家は、3年生からキャプテンを任された。昨年の12年ぶりのシード権獲得に続き、今季は全日本大学駅伝で20年ぶりの優勝に導いた。

 最後の箱根路は厳しい結果となったが、神大復活の足掛かりをつくったエース。「想像とは違う順位だけど、これが箱根の厳しさ。自分の力負け」とラストランの責任を背負い込んだ。


追い上げムード暗転 5区・荻野


 目の前まで来ていたチャンスだった。全日本大学駅伝王者の神奈川大はよもやの15位。2002年以来の往路優勝の夢は箱根の山にのみ込まれた。

 「駅伝だから、良かったり悪かったりは仕方ない」と大後栄治監督(53)。往路優勝へ並々ならぬ決意を示していただけに、言葉とは裏腹に落胆の色は濃い。

 頼みの主将鈴木健が2区で区間4位、4区では大塚が区間新の快走で3位に浮上し、追い上げムードでの5区だった。


5区で12人に抜かれ、15位で往路を終えた神奈川大・荻野=箱根町
5区で12人に抜かれ、15位で往路を終えた神奈川大・荻野=箱根町

 勾配が上がるごとに2年生荻野の顔がゆがむ。最後はふらつきながらゴールへ。区間最下位。両手で顔を覆い、抱きかかえられながら救護テントへ運ばれ、言葉を発せられる状態ではなかった。

 「血糖値が下がってしまったようだが、原因は分からない」と大後監督。初の箱根とはいえ、今季は5000メートルでチーム3位の13分48秒27をマークした。上り調子で来ていたものの、山の厳しさはそれ以上だった。

 ただ、まだ終わりではない。「一人一人が責任を果たしてつないでいくしかない」と指揮官。復路で一矢報いたい。


大塚「自分の力信じ」


 神奈川大の4区大塚が1時間2分21秒で区間新記録を樹立。4年生は「区間新を目標にしてきたから素直にうれしい」と汗を拭った。

 3位と2秒差の4位でたすきを受けると「最後の箱根。自分の力を信じて走った」と想定を上回るペースでピッチを刻んだ。最上級生が見せた意地の力走に、大後監督は「ラスト1キロで逆転した。気持ちのこもった素晴らしい走りだった」とねぎらった。

 
 

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