平塚競輪場(平塚市久領堤)をホームバンクに活躍し、今年6月に開催された自転車の国際大会「モスクワGP2019」男子ケイリンで頂点に立った松井宏佑選手(26)が2日、市役所を訪れ、落合克宏市長らに優勝を報告した。
松井選手は北海道出身で平塚市在住。専修大まではスピードスケートに打ち込んでいたが、卒業後に自転車競技に転身した。競輪選手としては昨年7月にデビュー、同期では最も早く階級上位のS級2班に特別昇級した。
モスクワでの大会では、決勝で脇本雄太、新田祐大ら国内競輪界のトップ選手らも抑え、ゴール直前で先頭をかわしてゴール。初めての国際舞台で栄冠を勝ち取った。
優勝トロフィーを携えて訪問した松井選手は「展開は考えず、懸命にこいだ」と無心の勝利だったことを報告。落合市長は「平塚市は競輪をスポーツとして広めていくよう、環境づくりに努めている。地元の選手の活躍は大きな弾みになる」とたたえた。
来年に控える東京五輪の男子ケイリンの出場枠を巡っては、日本はこれまでの実績から出場枠確保が確実視されている。選手層が厚く日本代表は狭き門といわれているが、次代のホープは「コーチにもチャンスはあると言われている。日本発祥の種目でぜひ出場したい」と意欲を見せた。