水泳の県高校大会最終日は27日、横浜市都筑区の横浜国際プールで競泳男女計16種目の決勝などが行われ、男子200メートル平泳ぎで佐藤翔馬(慶応)が2分14秒79の大会新記録で初優勝を飾った。
女子100メートル背泳ぎは城戸佑菜(日大藤沢)が1分3秒44の大会タイ記録で優勝。男子400メートルメドレーリレーは慶応が3分46秒55の大会レコードで頂点に立った。
後半本領 自己ベスト
大会記録の更新を電光掲示で確認すると、激しい水しぶきとともに左拳を突き上げた。男子200メートル平泳ぎは全国総体(インターハイ)で不本意な成績に終わった佐藤が会心の泳ぎで初優勝に輝いた。
100メートルを終えて4位。自己記録のペースからは2秒近く遅かったが、後半型の16歳はここから本領を発揮した。
持ち味の力強いキックでぐんぐんと推進。「150メートルのターンで(先頭が)横に見えたので、差せると思った」。さらにギアを一段上げ、トップでゴール。「もう少し前半から上げてもよかったかな。まだ(上に)いける」との言葉にさらなる成長の余地を感じる。
インターハイではこの日の記録よりも2秒近く遅いタイムで予選落ちしたが、続くジュニアオリンピックカップで自己ベストを更新して銅メダル。100メートルでも1分2秒台の好タイムを出すなど、確かな復調の気配があった。
この日は400メートル個人メドレーも制し、最終種目の400メートルメドレーリレーではアンカーとして大会新での優勝に貢献。堂々の3種目制覇に自信を深めた2年生は「夏の最後の大会で気持ちよく終われてよかった」と笑顔だった。
大会タイ記録も複雑
女子100メートル背泳ぎの城戸は大会タイ記録を出したものの、「もうちょっとでベスト。(1分)2秒台を出す勢いだったので少し悔しい」と複雑な表情だった。
26日までジュニアオリンピックカップを戦い、この日も6レースをこなすハードスケジュール。「疲れていたけど、もうちょい行きたかった。後半は全国レベルと比べると1秒くらい差がついてしまうので、次に向けての課題」と冷静に分析した。
9月の国体には200メートル個人メドレーで出場する。期待の1年生は「表彰台を狙って頑張りたい」と活躍を誓っていた。