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柔道男子団体、桐蔭学園3冠 高校総体

スポーツ | 神奈川新聞 | 2017年8月10日(木) 02:00

【柔道男子団体決勝】払い腰で一本を奪い優勝を決めた桐蔭学園の賀持 =福島県の郡山総合体育館
【柔道男子団体決勝】払い腰で一本を奪い優勝を決めた桐蔭学園の賀持 =福島県の郡山総合体育館

 全国高校総体(インターハイ)第13日は9日、福島県の郡山総合体育館などで4競技が行われ、柔道男子団体決勝は桐蔭学園(神奈川)が崇徳(広島)に4-0で勝ち、11年ぶり3度目の頂点に立った。桐蔭は3月の全国選手権、7月の金鷲旗大会に続く3冠を達成した。個人戦は73キロ級の佐藤虎太郎(桐蔭学園)が3位に入った。

 男子60キロ級は市川龍之介(千葉・習志野)が優勝、3月の全国高校選手権との2冠を達成した。66キロ級は井上拓茉(三重・四日市中央工)、73キロ級は村上優哉(兵庫・神戸国際大付)がそれぞれ制した。

 ハンドボールは準決勝が行われ、男子は法政二(神奈川)と氷見(富山)、女子は佼成学園女(東京)と高水(山口)が10日の決勝に進んだ。

 ボクシングは準決勝が行われ、バンタム級の松本圭佑(みなと総合)が決勝進出。ピン級の藤田時輝(武相)は敗れ、3位となった。

賀持本領、悲願導く


 三つ目の頂にも駆け上がった。柔道男子団体は桐蔭学園が優勝。全国選手権、金鷲旗大会との3冠を引き寄せたのは、ようやく本領を発揮した2年生だった。

 2-0で迎えた中堅戦。優勝まであと1勝で託されたのは賀持だった。「相手は中堅、副将がポイントゲッターなので無理はしなくていいとは言われていた」はずが、体が反応した。

 1分49秒、大外刈りの仕掛けを返されそうになった瞬間、鮮やかな払い腰で一本。「今までみんなに助けられてきたから決めたかった」。観客席に向け、右手を突き上げた。

 3月の全国選手権では同じ2年の村尾が3人抜き、7月の金鷲旗では主将の3年関根が立役者だった。胸に期するものがあったのは賀持だけではない。「自分は重量級なのに全然貢献できなかった。個人戦で出場を逃していたし団体戦に懸けていた」という次鋒(じほう)千野根も6試合で5勝。うち四つを一本で奪った。

 桐蔭には2005年、3冠まであと一つに迫りながらインターハイ王者を逃した苦い歴史がある。悲願へ向かう稽古は、金鷲旗を終えてからの1カ月間が最も厳しかったと賀持は言う。

 ただ、「まだ2年生だから今年は楽しもうって3人で決めていた」。その言葉の裏には自覚がある。「来年は自分たちが引っ張らないといけない」。過去、2年連続の偉業を成し遂げたのは08、09年の東海大相模だけ。同県の好敵手との闘いへ再び目を向けた。

ハンド男子、法政二2冠王手


 ハンドボール男子の法政二が2年ぶりの決勝進出。全国選抜大会との2冠に王手をかけた。

 序盤、リードを許す嫌な流れにも動じない。点の取り合いで応じると、次第にディフェンスの歯車がかみ合っていく。

 GK高橋の好セーブで流れを引き寄せると、守備を固めて相手のポストプレーを封鎖。攻めては大畠、藤田が巧みなシュートで得点を重ねた。


【ハンドボール男子準決勝】攻守に冴えを見せ決勝進出を引き寄せた法政二の主将藤田 =福島市の福島県営あづま総合体育館
【ハンドボール男子準決勝】攻守に冴えを見せ決勝進出を引き寄せた法政二の主将藤田 =福島市の福島県営あづま総合体育館

 「開き直っていけた。昨日地獄を見ているから」と藤田。前日の準々決勝、昭和学院(千葉)戦では終了間際に藤田のシュートで逆転勝ちを収めていた。勢いは加速している。

 「チャレンジして勝つだけ」とキャプテン。高橋も「優勝するとか、負けられないとか思うとマイナスに働く。一つの試合と思って戦いきる」と平常心で大一番に向かう。

ボクシングピン級、藤田(武相)3位


 「相手のペースで闘ってしまった。悔しい」。ボクシングピン級の藤田は3位。1年生にして堂々の戦績だが、無念の思いが先走った。

 準決勝の相手は苦手のサウスポー。アウトボクシングを得意とする15歳は必死に距離を保とうとするも巧みに詰められポイントを重ねられた。「練習してきて力を発揮できたらいい所を狙えると思っていたんだけど」。王座への距離は想定よりも遠かった。

 もともとはキックボクシングを志したが、小学6年からボクシングに転向。大橋ジムの門をたたいたその日から、世界王者への夢はぶれない。

 目標とするのは世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王者の井上尚弥。「スパーリングを見ているだけで勉強になる。フットワークやくっついたときの対処法を磨きたい」。1年時から全国王者となった怪物と同じ舞台には立てなかったが、軽量級で世界を席巻する背中を追い続ける。

 
 

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