国体:少年男子高飛び込み、渕野辺高の坂井が大技決め連覇/神奈川
スポーツ | 神奈川新聞 | 2010年9月12日(日) 00:20
◆家族の後押し力に
少年男子高飛び込み。会場がどよめいたのは、坂井の5回目の試技だった。
伸ばしたひざを空中で抱え込み、再び伸ばす307C(前逆宙返り3回半抱え型)。難易度3・3の大技ながら、一直線に伸びた入水で5人の採点者中3人から10点満点を引き出した。大技の成功に「一つの目標が果たせました」と笑みがこぼれた。
心強い味方があった。「初めて家族みんなで大会に“出場”したんです」。コーチの父弘靖さん(48)、プールサイドから見詰める母の由美子さん(49)に加え、姉の由稀那さん(日体大)が成年女子に、妹の莉那さん(相模女大中)が少年女子にそれぞれエントリー。「飛び込み一家」として知られる家族が勢ぞろいした。都道府県対抗の国体ならではの雰囲気もあり、「伸び伸びやれた」と坂井。
大会直前の世界ジュニア選手権を含めて「インターハイぐらいからずっと思い通りに飛べなかった」という不調を吹き飛ばし、500点オーバーをマークした。
「500点が取れれば、世界のシニアでもファイナルに残れる。これを次につなげたい」。若き日本のエースは、パワーを送ってくれた家族に、さらなる飛躍を誓った。
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