Jリーグ1部(J1)横浜Mの日本代表MF中村俊輔は4日、横浜市西区のマリノスタウンで5日のアウェー新潟戦に向けて約2時間、最終調整を行った。
4月上旬から悩まされ続けてきた左足首痛、左足甲の打撲から、ようやく解放。スパイクに挿入していた厚さ約1センチのゼリー状のパッドを外し、この日は薄いテーピングだけで臨んだ。中村は「(FKの)ボールも鋭く落ちた。前みたいに蹴れると思う」と満面の笑みを浮かべ、全快宣言した。
黄金の左足が、輝きを取り戻した。
この日、居残りのシュート練習で放った直接FKは23本。ファーサイドに、ニアサイドに、面白いようにネットに突き刺さった。無回転で放った7本を除くと、16本中6本が成功した。
中村は「痛みはもうない。(パッドが入ってないと)感触が全然違う。気分が違うね」。にっこりと笑い、充実感を口にした。
CKも抜群だった。木村監督の要求に応え、ストレート系の鋭く落ちるボールや伸びるボールを変幻自在に配球。スピードコントロールも絶妙だった。指揮官は「スピードを落としてもビッグチャンスになるけど、バレーボールでいうBクイック。スピードがあれば、DFも守りづらいでしょ」とニヤリ。多彩な球種と、高い精度を誇る中村の左足に、全幅の信頼を寄せた。
中村本人も「どれだけゴール前を固めても、上はフリーだから。ピンポイントも、ゾーンに走り込んでというボールも、状況に応じて蹴れる」。言葉にも頼もしさが増してきた。
10日のワールドカップメンバー発表まで、いよいよ残り2試合。日本の司令塔は、リーグ戦でラストスパートを見せるつもりだ。
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