テニス少年男子、馬術成年男子で頂点/新潟国体
スポーツ | 神奈川新聞 | 2009年10月6日(火) 00:50

第64回国民体育大会「トキめき新潟国体」第10日は5日、新潟県内各地で競技を行い、神奈川勢では、テニス少年男子(田川、今井湘南工大付高)、馬術成年男子ダービーの向島久雄(ATSUGIライディングクラブ)が頂点に立った。
ソフトボールの少年女子は準優勝。バレーボール成年男子は3位に食い込んだ。
また陸上成年女子100メートル障害で城下麗奈(青学大)が、山岳の成年女子リードでは遠藤、真達組(フリー)が3位入賞を果たした。
◆ 田川、今井圧倒V
テニスの少年男子で田川、今井の湘南工大付高コンビで臨んだ神奈川が11年ぶり5度目の頂点に立った。国体初出場の2人は3年生と1年生。先輩の田川は「強かったジュニアテニスの先輩たちでも届かなかったタイトルを取れたことは誇りに思う」と喜びを表現した。
シングルスのどちらかが負けたらダブルスで決着をつけるのが国体ルール。初戦から快進撃を続け、中野孝一監督(58)=上溝高教=を「一度もダブルスをせずに勝ち上がったのは就任して以来、記憶にない」とうならせた。
埼玉と対戦した決勝は田川が8-1、今井は8-2と圧勝。しかし「スコアでは簡単に勝てたように見えるけど、ここまでが大変だった」と田川は振り返る。
苦しんだという準決勝は東京と対戦。相手の菊池玄吾(東海大菅生高)には夏の関東ジュニアシングルスの準決勝で敗れ、全国高校総体のダブルスで優勝した時も決勝で対戦した因縁の相手。9-8で競り勝った結果、勢いづいた。
相棒の今井は全日本ジュニア選手権で16歳以下の男子シングルスで優勝した実力者。慣れない団体戦も「田川さんが盛り上げて支えてくれたので安心してプレーに集中できた」と結果を出し続けた。
エースに引っ張られて楽しみな有望株も自信を付け、来年につながる栄冠になった。
◆ 向島、こだわりの国産で結果
競技開始前の準備運動。向島(ATSUGIライディングクラブ)は意気込んで軽く跳ねる愛馬の背中の上で確信していた。「きょうはいける」
この日騎乗したエルハーベン号とはコンビを組んで7年。その癖は熟知していた。「国産サラブレッドで、本当は神経質な馬。だけどあのしぐさはやる気のあるサイン」
果たして結果はその通りになった。18カ所設置された障害のうち、接触での減点があったのは本選、同点決勝ともに1カ所のみ。「中盤からは、むしろ行きたがる馬を抑えるのに必死でした」と笑う。
現在主流の外国産馬ではなく、あくまで国産サラブレッドで勝負してきた。自身初めてのビッグタイトルよりも「長く育ててきた馬で勝てたのがうれしい」。40歳の節目の年、報われたこだわりに声が弾んだ。
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