コラム「コーナーキック」/敵地で悪夢再び
スポーツ | 神奈川新聞 | 2009年9月28日(月) 19:58
「ホームで負けて、アウェーでも負けたら、もう負けを認めるしかない」(MF松田)。開幕戦で4失点惨敗を喫した因縁の相手・広島に、またしても3失点。悪夢は敵地でも繰り返された。
ともにボール保持率を高めて主導権を握り、細かなパスワークで相手守備を崩すスタイル。だが、よく似ているようでいて、両者の間には大きな隔たりがあった。
ボールを保持する自分たちの時間帯でありながら、攻め急ぎ、どこか「バタバタしていた」(DF中沢)横浜Mに対し、自陣でのんびり回し過ぎてピンチを招くなど、油断にも似たゆとりが漂うのが広島だ。2得点の広島MF柏木は、ハットトリックの好機を外してなお、楽しげだった。
「カウンターの形じゃないのにスピードを上げてミスする場面が目立った」と木村監督は悔やむ。だが、キープ力に優れた狩野、長谷川をベンチに置き、速攻と守備偏重のメンバーを選んだのは、ほかならぬ指揮官。前線にタメがつくれなかったのは必然ともいえた。
黒星は8戦ぶり。とはいえ、この間も5引き分けと勝ち切れなかったのが実情だ。鹿島、浦和、川崎、名古屋、G大阪と続く残りのリーグ戦。「強敵相手には高いモチベーションで臨めるのがウチ」と松田は話すが、勝つべきときに勝てなかったツケが回らなければいいが。
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