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県高校駅伝:荏田、チーム一丸の逆転劇/神奈川

スポーツ | 神奈川新聞 | 2013年11月3日(日) 00:16

荏田のアンカーの視線の先に、必死で首位に食らいつく後輩がいた。あとは任せろ-。感謝の思いを抱くと同時に、森田香が前を向く。白鵬女子とは9秒差。「この差ならいける」。エースはもう確信していた。

スタートから2キロまではトップの背中にぴたりと付く。残り2キロ付近。5区と同じ5000メートルで全国高校総体14位の脚がついにトップギアに入った。圧巻の区間新。公立の雄に15年ぶりの都大路の切符をもたらした。

神奈川の高校女子長距離界で、せめぎ合う白鵬女子と荏田。ライバル校を下した要因を、アンカーの働きだけで語るのはやはり不十分だろう。

各校の主戦が居並ぶアップダウンの激しい1区を走ったのは、森田香の妹である森田詩。大会前日にオーダーが発表されて自宅に帰ると弱気になったが、1、2年時に1区を経験していた姉に背中を押されていた。

「最後は私が抜くから大丈夫」。そんなひと言で奮い立った妹は白鵬女子のエース出水田に1秒差と譲らない。佐藤、木下の1年生コンビ、そして4区の2年生河出が勝利のたすきをつないだ。

就任3年目の内藤篤史監督(48)が言う。「1区で(森田)詩織が出水田と競り合ったときに勝てると思った」。そう信じることができる選手たちだった。

逆転劇を締めくくったヒロインがこう結んだ。「全国で上位に入る。このチームなら狙える」。そのまなざしに力が宿った。

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