
全中3連覇の偉業へ、文句なしの好発進だ。体操男子個人総合で湯浅が優勝。「(1位通過は)大きい」とあどけない顔をほころばせた。
技のレベルが抜きんでていた。鉄棒で中学生の大会ではほぼ見られない離れ技の「開脚トカチェフ」に挑戦。強い腕力を生かしたダイナミックな演技で、着地の乱れも後ろの1歩にとどめた。
得意のあん馬で落下するものの、「最後まで諦めなければチャンスがあるはず」と競技中にも切り替えられるのも成長の証しだ。ラストの倒立下りを成功させ、2年連続の頂点に立った。
最年少で世界選手権に出場する白井(岸根高)が所属する鶴見ジュニア体操クラブの後輩は筋力が強く、全身がばねの塊だ。週6回の練習をこなす努力家の顔も持つ14歳は、7月の国体県予選少年男子の部で高校生を抑え、平行棒と鉄棒で優勝するなど、着実に歩みを進めている。
夢は2020年の五輪に出場し、ロンドン五輪で金メダルに輝いた内村航平(コナミ)のような選手になること。「技がきれいでみんなに憧れられる選手になりたい」
大きな目標に向けて、まずは全中での個人総合3連覇を目指す。「他の人がやったことがないことだから、絶対に果たしたい」。歴史に名を刻む意欲にあふれている。
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