女子1500メートルは大会新記録の激しい優勝争いとなり、昨年準優勝の出水田(白鵬女子)が、森田香(荏田)の連覇を止めた。
立ち上がりから先頭の森田香の後ろにぴたりとついた出水田。「我慢して勝負をかけよう」。そう自分に言い聞かせたのは、先導しながら残り50メートルで一気に追い抜かれた昨年を忘れられなかったからだ。
「同じようなレースにはしたくない」。後半に強い森田香を早い段階で引き離そうと、残り300メートルで前へ飛び出た。
「ラスト300の切れ」を課題とし、腕の振りが小さくならないようリラックスすることを心がけた。最後の直線は跳ねるようなダイナミックな走りで、森田香の猛追を振り切った。
大会記録更新は「一つの目標だったのでうれしい」。1年越しの雪辱には「勝ちにこだわったわけではないが、気持ちがいい」と笑顔を見せた。
実業団で長距離走者として活躍した同校コーチで母の有紀さんからは、大会前に「恥ずかしくないレースをしなさい」とだけ言われた。「本当はもっと速いペースで引っ張りたかった。自分からレースをつくっていないのが心残り」。最終周までの追う立場を悔やんだ。
南関東大会では「最低でもインターハイにつなげ、先頭で走りたい」。昨年11位の全国舞台の目標は「8位以内。スピードを磨いていきたい」と意気込んだ。
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