外国人を中心とした会員制スポーツクラブ「横浜カントリー&アスレチッククラブ(YC&AC)」と筑波大学サッカー部の親善試合が3日、横浜市中区矢口台にあるYC&ACのグラウンドで行われた。100年以上前に横浜で開催された日本初の国際親善試合をきっかけに続いているもの。両チーム関係者は「日本サッカーの原点がここにある。この交流を後世に伝え、継続したい」と話している。
親善試合は1904年に始まった。日本協会参与で元同大監督の松本光弘さん(71)は、「年1回、芝生のグラウンドでプレーできる貴重な機会。試合後の交流会もあり、毎回わくわくした」と振り返る。
大学名が筑波大へと変わったころ一時中断したが、親善試合100周年を機に復活した。約30年間、監督や部長を務めた松本さんは「学生たちが外国人と接する機会はほとんどない。この交流を入り口に、海外へ目を向けるきっかけとなれば」と期待を込める。
交流の歴史は、若い世代に脈々と受け継がれている。桐蔭学園高校や社会人クラブでプレーした経験があるYC&ACチームのキャプテン武田恭一さん(38)は「なかなか海外へ行けない時代、ここで外国人を相手に釜本邦茂さんらが練習を重ねたと先輩たちから聞かされた。ここが、今の日本サッカー隆盛の礎となったことを誇りに思う」と話した。
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