4年目を迎えるバスケットボール男子のBリーグが3日に開幕する。今夏のワールドカップ(W杯)に出場した日本代表は5戦全敗と世界の壁を突き付けられたが、2020年東京五輪に向けて、国内リーグの盛り上がりは欠かせない。日本代表に名を連ねるキャプテン篠山、ファジーカスらを擁する川崎は悲願の初優勝を期している。
チームを8年間率いた北監督(現ゼネラルマネジャー)が退任。アシスタントコーチから昇格した佐藤新監督は伝統の堅守をさらに磨き上げ、ハードに戦う姿勢を追い求める。「受け身ではなく自分たちから仕掛けていく。全員が40分間エナジーを出し続ける」。優勝候補と言われながらも、無冠に終わった過去3年間と決別だ。
これまでは大卒から獲得した選手を育ててきたが、今季は大阪からフォワード熊谷、富山からシューター大塚が加入。選手層の厚さは増し、チーム内の競争も激化した。
W杯で左足親指を骨折した篠山は「今までもけがをしてきたが、こんなに焦っているのは初めての経験。早くみんなとプレーしたい」と意欲を燃やす。5月に左肩関節脱臼の手術を受けた辻も順調に回復しており、開幕戦にも間に合いそうだ。
チームに合流してまだ間もないが、大黒柱のファジーカスも手応えを口にする。「新しいチームになって、雰囲気も本当に代わった。佐藤監督のバスケを体現できれば、優勝にまた一歩近づけるよ」。悲願のリーグ制覇で、クラブ創設70周年のシーズンに花を添える。