
バスケットボールの第73回全国高校選手権(ウインターカップ)は23日から7日間、東京体育館などで開催される。神奈川勢は過去最多の男女計5チームが出場。今夏は史上初めて全国高校総体(インターハイ)が中止となり、3年生にとって待ち焦がれた大舞台だ。全国の予選を勝ち抜いた男女60チームずつが集まる“冬の祭典”に挑む県代表校の思いに迫った。
悲願であった女王の座を射止め、初めてウインターカップに出場する鵠沼。指導歴20年の節目に快挙を遂げた細木美和子監督(45)は「子どもたちがやり切ったと思える3年間、幸せになってほしいという思いでここまで来られた」と穏やかな笑みを浮かべる。脳裏をよぎったのは、コロナ禍に揺れた一年だった。
今春にインターハイの中止が決まり、5月には18人いた3年生の大半が引退した。残ったエース野坂、トレーニングリーダー岩切、部長の岸本は「バスケがやりたくてもできない仲間がいる。3人で目標を達成しよう」と誓い合ったという。