2回戦2試合が2日、横浜スタジアムで行われ、横浜商大が8-4で関東学院大に、今春王者の神奈川大は6-1で横浜国大にそれぞれ連勝して勝ち点を獲得した。
商大はチームで10安打と打線がつながり、3番・嘉門裕介(3年)が先制犠飛を放つなど3打点をマーク。神大は政井隆征(4年)が初回に3点本塁打、五回にもソロアーチを放つ活躍だった。
第2週第1日は8日、サーティーフォー相模原球場で神奈川工大-国大、桐蔭横浜大-商大の1回戦2試合を行う。
横浜商大、二枚看板台頭で復活
横浜商大が昨秋第3週以来、約1年ぶりの勝ち点獲得だ。向上高出身の1年生右腕飯田が、今春10連敗と低迷したチームを復活へ導いた。
初回、いきなり迎えた無死満塁のピンチ。マウンドに駆け寄った佐々木正雄監督(69)に「絶対に逃げずにいけよ」とげきを飛ばされ、「絶対にゼロで切り抜ける」と強い気持ちで向かっていった。
相手の4番を空振り三振に仕留め、次打者も自己最速を更新する150キロのストレートで空を切らせた。その後も186センチの長身から繰り出す直球を軸に八回途中までは無失点に抑える力投だった。
前日の初戦では同じ向上高出身の2年川村が完投勝利。「開幕投手を奪われた悔しさと先輩を超えたい思い」を力に変えたという。今夏のオープン戦では「2人に(ダブル)エースの自覚を持ってほしいから点を取られても投げ続けさせた」と指揮官。飯田は強豪・亜大を完封したことで、「自分が1番の投手なんだと自信を持てるようになった」という。
地元出身の二枚看板の台頭で、今春最下位に沈んだ要因となった投手陣の不安も一掃された。「一人で投げ抜こうとせず束になって勝ちにいく」と川村。飯田は「勇退する佐々木監督を男にする」と言い切った。
フルスイング
神奈川大の4番政井2発
豪快なスイングだった。神奈川大の4番政井が初回に3ラン、五回にソロと2ホーマーだ。
昨秋のリーグ戦でも2本塁打した不動の主砲だが、今春は不発。6月の全日本大学選手権では無安打に終わり、「つながなきゃという思いに苦しめられた」と振り返る。
秋の開幕前に岸川雄二監督(45)から「打率2割でもいいから振っていけ」と言われ、フルスイングを取り戻した。
その指揮官は「欲を出して記録も狙ってほしい」と自身が1994年秋にマークした1試合3本塁打、95年春に打ち立てたシーズン8本塁打のリーグ記録更新も期待する。
「神宮でリベンジしたい。打ち続けて優勝する」。神大の大砲はまだまだ止まらない。