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桐蔭学園7-2日大
桐蔭、三回猛攻で逆転 高校野球神奈川大会第14日

高校野球 | 神奈川新聞 | 2016年7月28日(木) 02:00

【日大-桐蔭学園】3回表桐蔭学園1死二塁。鶴岡が同点となる左越え適時二塁打を放つ。捕手宮田=横浜スタジアム
【日大-桐蔭学園】3回表桐蔭学園1死二塁。鶴岡が同点となる左越え適時二塁打を放つ。捕手宮田=横浜スタジアム

春苦戦 遅球打ち崩す
5番・鶴岡


 「よし、出てきた。打つぞ」。2点を追う三回無死一、三塁。日大2番手の左腕岩本がマウンドに上がると、桐蔭学園ベンチでは大きな声が上がった。中心にいたのは、この日から打順が5番に上がった背番号20の鶴岡だ。

 春季県大会でも準々決勝でぶつかった両チーム。その試合で七回途中まで3安打無得点に抑え込まれた相手が、緩い変化球を武器とする岩本だった。桐蔭は夏の組み合わせが決まる前から、遅い山なりのボールを引き付けて打つ練習を繰り返していた。「選手たちも、この投手を打ってこそ努力が報われる思いだったでしょう」と大川和正監督(54)は言う。

 1死後、春は右肩の故障で出られなかった鶴岡が「打ってやろうという強い思いだった」と初球の89キロを左越えの同点二塁打にすると、続く西山も初球の88キロを右翼線へ勝ち越し二塁打。その後も遅球に襲い掛かり、6得点のビッグイニングとなった。

 今夏13打数6安打となった鶴岡は大阪・関大一中出身。祖父が元南海でプロ野球史上最多勝監督の故・一人氏という野球一家に育ち、PL学園野球部OB会長の父を通じ「野球を楽しむことが大事」という名将の教えを受け継いできたという。

 「地元で桐蔭と言えば大阪桐蔭ですが、こっちの桐蔭の方がすごいんだと分からせたい」

 あと2勝でそのための甲子園に凱旋できる。


2失点完投した桐蔭学園の杉原
2失点完投した桐蔭学園の杉原

杉原 心意気はエース


 中高6年間、身を包んできた伝統のユニホームが鮮やかに躍動した。八回までに136球。疲れはあった。だが、桐蔭学園の杉原は最後の瞬間までマウンドを譲るつもりはなかった。

 九回は二塁打、ストレートの四球で無死一、二塁とされたが、相手のクリーンアップを遊飛、二直、左飛に取ってゲームセット。「春に当たったのでスイングの軌道は分かっていた。外角は打たれるし、インローもバットが出る」。内角高めに投げ込んで中軸3人に許したのは計2安打。反撃の芽を摘みきった。

 桐蔭学園中では大川監督のもと全国中学校大会で3位。「中学時代から大事な場面で使ってもらってきた。ここでやらなきゃ男じゃない」。背番号10ながら心意気はエースそのものだ。

 「優勝するためには彼の自立が必要。独り立ちしてくれたと思う」。指揮官にそうたたえられた右腕は「ここからは気持ちで引いたら負け。頼れるチームメートと全力で戦いたい」とフル回転を誓った。

小川航、一発に破顔


 桐蔭学園の主砲小川航がソロ本塁打。「横浜スタジアムでプレーするのは初めて。この場所で打てたし、チームも勝てた。本当にうれしい」と破顔した。

 先頭で迎えた4点リードの六回、初球の外角ストレートに迷わず左足を踏み込み、豪快にたたいた。打球は右翼席最前列へ。高校通算26本目、逆方向への強烈な一発にも「センター方向への意識がいい形につながった」と涼しげだった。

 今大会18打数7安打と好調な右打者は「四、五回は無得点。1点を取って流れを戻したかった」と主将らしさものぞかせた。


右足に直撃した打球を処理した後、しゃがみ込む日大の森井
右足に直撃した打球を処理した後、しゃがみ込む日大の森井

日大・森井 不運な結末打球直撃


 2点リードした直後の二回。アクシデントが日大の背番号1を襲った。2死一、二塁で打球が右膝を直撃。ここはボールをすぐさま拾い、一塁へ投げて窮地を脱したが、体は異変を感じていた。

 三回。「ここで自分が行かなきゃ、誰が行くんだ。意地でも立ってやる」。だが、軸足の感覚がなく、体重移動ができない。球威はうせ、3球で2者連続安打を許して降板。その後、緊急登板した2番手岩本が5安打を浴び、伊藤謙吾監督(43)は「あそこの6失点が最後まで響いた」と不運が招いた大量失点を嘆いた。

 昨秋はベスト4、春は準優勝。この夏も丹羽、須永を中心とした1試合平均9・5得点の打線は勢いがあったが、マウンドを守るエースがいてこその躍進だ。一回1死一、三塁では4番小川航を137キロの内角直球で空振り三振、鶴岡も同じ球で三ゴロ。課題の立ち上がりで真骨頂の強気な投球を見せていたとあって、本人もチームも不完全燃焼の思いはある。

 11年ぶりの準決勝進出、そしてまだ見ぬ甲子園へ。指揮官は「大きな歴史をつくった学年だと思う」。打撲した右膝をテーピングで固め痛々しい姿だった森井も「惨めな姿も見せたが、最後は後輩たちがいい印象を持ってくれれば」。次代へ願いを託し、大会注目右腕の一人が去った。

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