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九回1死から同点に追いつかれ、なおも満塁のピンチ。平塚学園の1番打者が放った打球は中堅へと飛んでいく。
浅めの飛球をつかんだ麻溝台の井上が懸命に返球するも間に合わない。犠飛でサヨナラの生還を許し、捉えていたはずの勝利が完全に視界から消え去ると、ナインは膝から崩れ落ちた。
「私立の壁は高かった」。そう振り返った主将山口だが、堂々たる戦いぶりだった。打線は二回にキャプテンの適時三塁打などでワンチャンスを生かして先制。先発越は一回の安打を最後に快音を響かせず、バックは好守でもり立てた。
甲子園出場経験のある強豪にひるむことなく立ち向かった。「相手を引かすぐらい攻めの姿勢は出せた。あと一歩で悔しいけど、十分に胸を張れる結果」。遊佐太郎監督(20)は選手たちをたたえていた。