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初出場へ導くエース 日大・投手、森井徹平
この夏に挑む(9) 強気に挑戦者でいく

高校野球 | 神奈川新聞 | 2016年7月10日(日) 09:30

もりい・てっぺい 投手。3年。滝の沢中(湘南茅ケ崎ボーイズ)出身。175センチ、75キロ。右投げ右打ち。
もりい・てっぺい 投手。3年。滝の沢中(湘南茅ケ崎ボーイズ)出身。175センチ、75キロ。右投げ右打ち。

 全国最激戦区と常に評される神奈川から、夏の甲子園に初出場を果たすチームは実に少ない。

 過去40年を振り返ってみても藤嶺藤沢(1985年)、日大藤沢(95年)、平塚学園(98年)、桐光学園(2002年)、横浜隼人(09年)の5校しかなく、2010年代に至ってはまだ1校も甲子園常連校の厚い壁を破れていない。この夏、壁をぶち破る可能性が最も高い位置にいるのが、昨秋4強、今春準優勝の日大だ。

 5月の関東大会は初戦の2回戦で、選抜大会出場校の関東第一(東京)に1-2で惜敗。それでも、エース森井徹平は相手を5安打に封じた。

 春季県大会では冬のトレーニングで最速143キロまで球速が増したことでフォームのバランスを崩していたが、強豪相手に力むことなく打たせて取った。「攻める気持ちが大事だとあらためて知った」と次のステージに進む手応えをつかんでいる。

 中学時代はボーイズリーグの湘南クラブに所属し、一つ上の先輩小笠原慎之介(東海大相模高-中日)から「野手がエラーをしたとしても、0点に抑えるのがいいピッチャーなんだ」と教えられてきた。ただ、選手層が厚い強豪で、活躍の舞台はBチームの湘南茅ケ崎ボーイズだった。

 3年前、遠征の途中でチームメートと足を運んだ甲子園。歴史館を見学して球場の中をのぞくと青い芝生が見え、「満員の中で、投げたらどんなだろう」と夢膨らませた。当時の仲間は全国の強豪校に進み、既に何人もが甲子園の土を踏んでいる。「見返してやる」と誓ってきた右腕はあと一歩まで来ている。

 昨年9月、近所の整骨院で、全国制覇を成し遂げたばかりの小笠原とばったり会った。U-18(18歳以下)日本代表での体験をトレーナーに語る先輩が、まぶしかった。森井はその秋の県大会5試合43回を1人で投げ抜いて4強入りすると、今春は11年ぶりの春季関東大会出場。偉大な先輩の背中も見えてきた。

 エースは横浜と戦った春の決勝は負傷で登板できず、ほかの投手が11点を奪われるのを、ベンチで見ているしかなかった。夏は王者を倒さなければ、道が開けない。

 就任20年目を迎えた伊藤謙吾監督(43)は「20年も甲子園に出られず、負け続けている私学の監督もそういない。もう何も怖くないし、開き直れる分、思い切っていける」と笑う。右腕もこの夏、同じ思いでマウンドに上がる。「負けたくない思いはもちろんあるけど、力は向こうの方が全然上。粘って付いていく。強気に挑戦者でいくだけです」

 188校が激突する2016年夏の戦いは、きょう幕を開ける。
 =おわり

もりい・てっぺい 投手。3年。滝の沢中(湘南茅ケ崎ボーイズ)出身。175センチ、75キロ。右投げ右打ち。

帽子に秘めた思い「冷静、強気、恩返し」


 開会式が終わった後に書こうと思っている。マウンドで熱くなって力が入り、冷静さを失うことがあるので、心は冷静にして、投げるボールは強気でいかなければいけない。自分は球が速くないし、気持ちで負けたら終わり。この夏は両親や監督、コーチ、先生、友達に恩返しをしたい。


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