
高校野球の県秋季大会は5日に開幕。地区予選を勝ち抜いた6地区の89校と推薦出場の東海大相模が、関東大会(10月31日から5日間・埼玉県)の出場権を獲得できる上位2校を目指して熱戦を展開する。来春の選抜大会の出場校を選考するための重要な参考資料となる関東大会への切符をつかむのはどのチームか。
夏の全国覇者、東海と戦力が豊富な横浜が頂点に近い。今夏の神奈川大会決勝で相まみえた両雄は同じブロックに入り、勝ち上がれば準々決勝でぶつかる。
東海は投手力で3季連続の神奈川制覇を狙う。大黒柱の右腕北村は最速146キロ。今夏は神奈川大会と全国選手権大会で計8回1/3を投げて1安打無失点に抑えた。左腕山田も実績があり、1年生サウスポー安里は手元で伸びる直球が武器だ。
神奈川大会準優勝の横浜は夏の主力の多くが残った。右腕藤平と左腕石川の二枚看板に、主砲公家、中堅増田ら好打者が並ぶ。さらに藤平とともにU15(15歳以下)日本代表でプレーした濱野も地区予選で本塁打を放つなど台頭している。
両校と同じゾーンでは神奈川大会8強の山手学院が上位をうかがう。けん引役の高崎は神奈川大会で19打数11安打、打率5割7分9厘をマーク。このブロックでは県相模原-横浜創学館の夏のシード校同士による2回戦にも注目したい。神奈川大会5回戦で横浜に5-6で惜敗した藤沢翔陵も森山、近藤ら今夏の主軸が健在。公立では麻溝台や弥栄、百合丘も躍進を期している。
反対側のゾーンでは神奈川大会の上位8校のうち5校が同一ブロックに名を連ねた。
エース高田孝を擁する平塚学園が最右翼だが、神奈川大会4強の桐光学園、日大藤沢、同8強の慶応、横浜隼人が入り、最激戦のブロックだ。その桐光学園と日大藤沢は初戦の2回戦で顔を合わせ、慶応は隼人-住吉の勝者と対戦する。
桐光は右下手の中川、日大藤沢は左腕大倉が軸か。慶応は右腕木澤が神奈川大会で2完投、防御率1・48の好成績を残している。
ともに神奈川大会16強の湘南と横浜商(Y校)がリードするブロックは各校に上位進出のチャンスがある。夏に法政二と日大を破った横須賀総合、好投手井口を擁する鶴嶺など力のある公立がひしめく。橘学苑や湘南学院、立花学園の私学勢も侮れない。