際立ったスラッガーがいなかった今大会。個人の最多本塁打は2本にとどまった反面、中距離打者の活躍が目立った。
東海大相模はライナー中心のバッティングを心掛けていた。長打率5割7分6厘は8強でトップ。中でも、2本塁打の杉崎、打率5割6分5厘の竹内の数字が光っている。
横浜の公家は好打者の前評判通り5割7分1厘の高打率。8盗塁、36四死球、17犠打を記録した戸堀の仕事ぶりも見逃せないだろう。
横浜隼人は準々決勝で敗れたが、チーム打率は8強で唯一の4割台。7選手が打率4割台に乗せた。山手学院は、隼人に次ぐ3割8分9厘。8強以上の個人アベレージで高崎がトップタイの打率5割7分9厘、樋口も6位の5割5分をマークした。打線が初の準々決勝進出の原動力となった。
平塚学園は8強では最少の35得点。打率5割台の倉岡、東らを中心に好機を確実にものにした。日大藤沢は中村、西川がともに11安打と好調だった。中でも西川は11打点と勝負強さを発揮した。
一方、守りは桐光学園が6試合戦って失策はわずか一つ。一方、過去5大会でベスト8以上に残ったチームが2桁の失策を記録することはなかったが、今大会は横浜が15個、日大藤沢は12個と2チームもあった。
8強以外では2回戦で満塁本塁打を放った横浜商の森田、戸塚の佐々木がともに2本塁打をマーク。湘南の大沼、山北の杉山ら公立勢の強打も光った。ともに初めて夏の第1シードとして戦った2校は苦戦した。県相模原は3試合で10得点、橘は4回戦で湘南に1得点に抑えられた。