
▽4回戦(サーティーフォー相模原)
県相模原
000 000 000 |0
020 010 00 X |3
横浜
横浜が安定した戦いで第1シードの県相模原を下して5回戦に駒を進めた。二回に山田、藤平の連続適時打で2点を先制。五回には三河の左中間2塁打で追加点を奪った。投げてはエース藤平が伸びのある直球主体で被安打4に抑え完封。県相模原はエース宮崎が粘り強い投球で踏ん張ったが、打線が沈黙。横浜のミスで好機もあったが1点が遠かった。
エース藤平が公式戦初完投
県相模原の好投手・宮崎を分析し好機で確実に攻略した。象徴だったのは二回。バッターの藤平は「インコースに来る」と読み切り、投球直前にバッターボックス内で立つ位置を移動して中越え適時2塁打につなげた。
「疲れました。よく選手たちが踏ん張ってくれた」。試合後、横浜の渡辺元智監督はいすに腰かけると笑顔を見せた。
最大の収穫はエースの好投だ。入学後から再三けがに悩まされてきた藤平だったが、この日は公式戦初完投、初完封。「丁寧に投げすぎていたかな」と渡辺監督は語ったが、「彼の天性からすれば、もっといい投球ができる」と期待を寄せる。横浜はいまだ今大会の失点はゼロ。投手陣を引っ張る2年生は「一試合一試合挑戦者だと思ってこれからも気を引き締めたい」と話した。
渡辺監督は「いい野球ができたと思うがミスは出た。上にいくにはわずかなミスも許されない。守りをきっちりできるようあらためたい」と話した。
県相、地元で粘り見せる
昨夏は準々決勝で横浜にコールド負け。今大会は第1シードとして雪辱したかった県相模原だったが、佐相監督は「力負け。横浜のベンチワークと選手の個の力が素晴らしかった」とたたえるしかなかった。
地元相模原での試合とあって、外野も開放される大観衆。エース宮崎は二回の先制を許した場面を「勝負を急いでしまい、コースが甘くなった」と悔やんだ。中1日で疲れはあった。だが、横浜戦のために磨いてきたというシュートを解禁して3失点と試合を作った。野手陣も無失策でもり立てた。
「普通なら崩れる場面で踏ん張ったのはさすが。素晴らしい投手だった」と渡辺監督をもうならせた宮崎。佐相監督も「宮崎がいなければここまでチームは強くなれなかった」
「よくやったぞー」。試合後、大応援団からの拍手に涙を見せた宮崎。「ここまで成長させてくれて監督には感謝しかない。甲子園の夢はかなわなかったけれど、大学でも野球を続けたい」と話した。








