◆もう一度頂点狙う 東海大相模
○…大会連覇を狙う東海大相模は主将の長倉が優勝旗を返還。昨夏も正捕手を務めたキャプテンは「他校は『打倒相模』で来る。受け身に回らず、自力でもう一度優勝をつかみにいく」と口元を引き締めた。
夏へのテーマは「接戦でどう勝ちきれるか」。春の県大会は無失策、関東大会でも3試合で一つだけと守りからの破綻は少ない。さらに大会に向けては中継や挟殺プレーに時間を割き、堅守を磨いてきた。
全国屈指と言われる投手陣を束ねる小笠原、吉田も「調子は上向き」と心強い。長倉は「『打倒自分』をテーマに磨いた個々の力、チームワークで勝ち抜く」と言葉に力を込めた。
◆自分たちは挑戦者 横浜
○…今夏限りで勇退する横浜の渡辺監督は三塁ベンチで開会式を見守り「いつ見ても良いものだね」と目尻を下げた。
昨夏4強の横浜ナインは3番目に入場。一糸乱れぬ行進に「一生懸命やっていたし、力強かった。行進はその年の気質が表れるからね」とうなずき、「最後だから感慨深いものがあるが、ここからがスタート。頭を切り替えて明日に向かいたい」と話した。
ノーシードで迎える大会の初戦は早速12日に控える。光明相模原との1回戦に向けて主将の相川は「いよいよだなと感じた。ここまであっという間だったが、守りを中心にきっちり準備してきた。自分たちは挑戦者。一つずつ勝ち上がり、勢いづいていきたい」と意気込んだ。
明るい声で司会進行 橘
○…開会式の司会を務めたのは橘の末廣マネジャー。明るく伸びのある声で球児の晴れ舞台を進行。不安があったというが「橘の看板を背負って精いっぱい力を振り絞ろう」と元気な声をスタジアムに響かせた。
台本を渡されたのは大会直前。授業の合間など少ない時間を有効に使って練習に励み、自宅では昨年の開会式の映像を見ながらイメージを膨らませてきたという。
チームは創部以来初の第1シードとして臨む。「新チームからずっと最強のチャレンジャーとして挑んできた。夏も変わらずに挑みたい」と15日に迎える初戦を心待ちにしていた。
育んだ魂受け継いで
県高野連・時乗洋昭会長(湘南校長)の話 ことしは高校野球が始まって100年、戦後70年の節目の年。高校野球をやりたくてもできなかった時代があったことを忘れず、100年の間、守り育んできた高校野球魂を確実に受け継いでほしい。