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「高校野球に育てられた」 横浜高・渡辺氏の功労賞祝う会

高校野球 | 神奈川新聞 | 2018年12月10日(月) 02:00

 横浜高の監督として甲子園で5度の優勝を果たし、今夏に日本高野連の育成功労賞を受賞した渡辺元智氏(74)を祝う会が8日、横浜市内のホテルで開かれた。県内外のアマチュア指導者や教え子ら約400人が出席し、栄誉と功績をたたえた。

 渡辺氏は1968年から横浜高の監督を務め、甲子園では歴代4位タイの通算51勝、春3度、夏2度の全国制覇に導き、同校を名門に押し上げた。2015年夏に惜しまれながら勇退した。

 多くの名指導者らに囲まれた渡辺氏は「私は神奈川の高校野球に育てられた。きょうは県内だけでなく、全国の監督やいろいろな方々に集まっていただけて感激している」と話した。

 この日はベイスターズの主砲・筒香嘉智や、今季限りで現役を引退し、楽天2軍打撃コーチに就任した後藤武敏ら多くの教え子たちも駆け付けた。渡辺氏は「育成功労賞は選手に恵まれなければ、頂ける賞ではない。卒業生たちは私の財産。こうして祝福してくれるOBたちを、私はこれからも大事にしていきたい」と感謝した。

 また今秋、楽天からドラフト6位で指名された孫の佳明(明大)については、「プロは簡単ではない。ぜひ自分の力で立ち上がってほしい。おやじとしての縁はきょうで切るつもりでいる。だけど、来年2月のキャンプはそっと見に行きます」と冗談を交えながらも、孫の活躍を願っていた。

 全国の名将たちも、神奈川に集い、渡辺氏の長年の功績をたたえた。

 甲子園大会で歴代最多の68勝を挙げ、今夏限りで監督を退いた智弁和歌山高の高嶋仁前監督(72)は「(1994年の)センバツは10-2で勝たせていただいた勢いでそのまま初めて全国優勝できた。松坂(大輔)の育成法を根掘り葉掘り伺ったのも思い出。本当に尊敬すべき指導者です」と振り返った。

 今夏の100回大会で春夏連覇を成し遂げた大阪桐蔭高の西谷浩一監督(49)は同3位の甲子園通算55勝となり、渡辺氏の勝利数を上回ったが、「甲子園で優勝すると毎回ネクタイを頂いており、次の大会では勝負ネクタイにさせてもらっている。そういう心配りには恐縮しきり。渡辺監督を目指してこれからも頑張っていく」と気を引き締めた。

 PL学園高で同2位の甲子園58勝をマークした中村順司元監督(72)は、「ことしは100回大会で何度も対談させてもらった。私も渡辺監督の後を追って、野球界のために恩返しをしていきたい」。明徳義塾高(高知)で同6位50勝の馬淵史郎監督(63)は「対戦した3回とも逆転負けした。これからも、アマチュア野球界全体をご指導いただきたい」と話していた。

 若手指導者では、昨夏の甲子園を制した花咲徳栄高(埼玉)の岩井隆監督(48)や、作新学院高の小針崇宏監督(35)らも駆け付けた。


智弁和歌山高・高嶋前監督(中央)、大阪桐蔭高・西谷監督(左端)と談笑する渡辺氏(右)
智弁和歌山高・高嶋前監督(中央)、大阪桐蔭高・西谷監督(左端)と談笑する渡辺氏(右)

横浜DeNAの筒香(中央)ら多くの教え子たちも駆け付けた=横浜市内
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