第100回全国高校野球選手権神奈川大会第8日は18日、サーティーフォー保土ケ谷球場など8球場で南神奈川の3回戦16試合を行った。
第1シードの鎌倉学園は7-4で平塚学園に逆転勝ち。3連覇を狙う横浜は逗子開成を8-2で下し、湘南学院、立花学園、横浜創学館の第2シード3校も4回戦に駒を進めた。藤沢清流は延長十四回タイブレークの末、氷取沢に競り勝った。
第9日は19日、同球場などで北神奈川の3回戦16試合を行う。
▽3回戦(藤沢八部)
横浜清陵
020 80|10
000 00| 0
山北
(5回コールド)
【評】2戦連続コールド勝ちの横浜清陵は12安打と打線が活発だった。2点リードの四回に打者12人を送り、後藤遼が2本の三塁打を放つなど8短長打で大量8点。無四球リレーの3投手も危なげなかった。山北は散発2安打に抑えられ、二塁を踏めなかった。
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試合前のノックはできない。つえを突き、首には日よけのタオルを巻いた。横浜清陵・佐藤雄彦監督(62)はそれでも、グラウンドに立つことを選んだ。4年ぶりの4回戦進出に「三つも勝ちをプレゼントしてもらった」と静かに喜びをかみしめる。
今夏限りの引退を決めていたが、1月に脳出血で倒れた。左半身にまひが残り、現場復帰は大会の約1カ月前。球場への送迎を家族に頼み、試合中はベンチに腰掛け右手だけでサインを送る。
そんな恩師に余計な心配を掛けまいと、ナインは快進撃を続ける。打線が3戦連続の2桁安打を記録すれば、投手陣も2戦零封。主将谷内は「監督が一番喜ぶのは自分たちの勝利。最後に花を持たせたい」と大勝にも浮かれる様子はない。
川和など公立4校で監督歴30年以上。白髪のベテラン指揮官が命懸けで戦う理由は-。
「子どもたちにはずっと『最後まで粘り強く戦え』と言ってきたから、身をもって示さなきゃいけない。これは指導者としての遺言です」