高校野球の名門で春夏合わせて5度の甲子園優勝を誇る横浜は1日、OBの村田浩明氏(33)=前白山監督=の新監督就任を発表した。横浜市金沢区の同校で記者会見した村田監督は「この夏に懸ける思いは今まで以上に強い。3年生が甲子園に行って、横浜高校で良かったと思えるように導いていきたい」と抱負を語った。
葛蔵造校長(62)が引き続き野球部長を務め、副部長には館山和央教頭(40)が就任。昨秋から監督代行を務めていた高山大輝氏(28)がヘッドコーチとなり、新たに関根剛氏(29)がコーチとして加わった。高山ヘッドコーチは「これから本当の、横浜高の野球部がスタートする。楽しみな気持ちが強い」と話した。白山で村田監督と同僚だった関根コーチは「選手に寄り添った形で指導していけたら」と述べた。
横浜は昨年9月、部員に対する暴言、暴力行為が認められた金子雅前部長(42)、平田徹前監督(36)を解任。後任監督の人選を進めていた。金子前部長は同校を退職し、平田前監督は今後、野球部には関わらないという。
母校の窮地に一肌
「主役は選手たち」
揺れる名門を見過ごすことはできなかった。
「母校が窮地に立っている話を聞いて、何か力になれればと思った。人生は一回しかない。挑戦してみよう」。野球人生がまた大きく変わった。
18年前、2002年春に期待の捕手として横浜の門をくぐった。03年春の選抜大会では1学年上の成瀬善久(現BCリーグ栃木)、同級生の涌井秀章(現楽天)とバッテリーを組んで準優勝。04年夏の全国選手権では主将としてベスト8入りにも貢献した。