高校野球の春季県大会(県高野連主催、神奈川新聞社など後援)は28日、横浜スタジアムで準決勝を行う。推薦出場の東海大相模と、同校を除く上位2チームは、5月19日から千葉県で開催される春季関東大会に出場する。第1試合は桐光学園-東海大相模(試合開始午前10時)、第2試合は横浜-鎌倉学園(同午後0時半)。29日午後1時から同スタジアムで行われる決勝に駒を進めるのはどのチームか。
横浜 戦力充実 投打に圧倒
鎌倉学園が15-8でコールド勝ちした昨秋の準々決勝カードの再戦。今春は投打に一切の隙を見せない横浜だが、強打の鎌倉学園がまたも大物食いを果たすか。
今春99得点1失点の横浜は圧倒的な強さで全7試合をコールドで勝ち上がってきた。打っては主将の3番齊藤が準々決勝で走者一掃の二塁打を放つなど、勝負強さは折り紙付き。一発があるスラッガー万波、長南が下位に座る。三塁山崎、遊撃遠藤の守備は鉄壁だ。
鎌倉学園 強打で昨秋の再現を
投手陣はエース左腕板川が今春6試合で先発しており安定感は抜群。伸びのある直球と落差のあるチェンジアップは一級品だ。昨夏の甲子園で好投した左腕及川、188センチの長身右腕・黒須の両2年生も、長い冬を越えて大きく成長した。
2季連続のベスト4で勢いに乗る鎌倉学園は、49年ぶりの決勝進出を狙う。準々決勝で13安打13得点と振れている打線は力強く、6試合で2桁得点。中核を担う4番松丸は、4回戦、準々決勝と2戦連続で本塁打を放っている。昨秋の横浜戦でサイクル安打した3番新倉も勝負強く、9番徳田は準々決勝で2安打4打点と下位も強力だ。
投げてはスライダーとスプリットが切れる主戦小島が今春ここまで5試合に登板して3完投。187センチの右腕大浦がエースを支えるほか、右腕新倉も控えており、層の厚い投手陣は侮れない。
東海大相模 制覇向け万全の布陣
選抜大会4強の東海大相模が昨秋準決勝で7-0の七回コールド勝ちを収めており優位だが、5年ぶりの決勝進出を狙う桐光学園の完成度も攻守に高い。
秋春連続の神奈川制覇を見据える東海大相模は、1番から小松、山田、森下と不動の上位を軸に、準々決勝でソロアーチを放った4番上杉、甲子園で2アーチの6番渡辺ら打線に切れ目はない。2年生右腕遠藤は準々決勝で2本塁打をマークするなど、投打に絶好調だ。
絶対的エース斎藤が選抜大会を経験して一皮むけたほか、最速144キロの遠藤が今春2完投と台頭し、勢いがある。甲子園では3試合で先発した2年生の技巧派左腕野口の活躍にも期待がかかる。
桐光学園 二枚看板の継投が鍵
桐光学園は昨夏から二枚看板を張る左右の2年生が、東海打線をどれだけ抑えられるか。エース右腕谷村は球威ある直球にカーブを織り交ぜ、準々決勝は5回1/3を2失点。切れ味鋭いスライダーで今春2完投の左腕冨田との継投のタイミングがポイントとなる。
今春4試合で2桁得点の打線をけん引する主将山田は、準々決勝で3安打3打点。この春3本塁打と大暴れだ。
2番楠本、5番天野ら2年生の好打者が上位打線に並ぶほか、U-15(15歳以下)日本代表だった1年生安達も注目の打者だ。
CATV8社 決勝まで中継
県内のケーブルテレビ局8社は28、29の両日、横浜スタジアムで行われる高校野球春季県大会の準決勝と決勝の計3試合を生中継する。
準決勝は午前9時45分から、決勝は午後0時45分から。桐蔭学園野球部元監督の木本芳雄さんらが解説を務める。