
高校野球の春季県大会(県高野連主催、神奈川新聞社など後援)は7日に1、2回戦32試合を行って開幕する。ベスト16以上に与えられる夏の神奈川大会のシード権を懸け、29日に横浜スタジアムで行われる決勝まで熱戦を繰り広げる。南北開催となる夏の神奈川大会に合わせ、準決勝まで北神奈川と南神奈川に分かれた組み合わせとなった。神奈川の覇権を巡る戦いを、選抜大会に出場して推薦出場する東海大相模と慶応、シード校の鎌倉学園、横浜の各ブロックごとに展望する。

慶応ブロック
センバツ出場の慶応と、昨秋の県大会3位の桐光学園の争いとなりそうだ。
慶応は甲子園で好投したエース左腕生井が健在。縦横2種類のスライダーに磨きをかけている。甲子園では課題が残った打線は1番宮尾、4番下山ら経験豊富な上位打線が力を発揮したい。
追い掛ける桐光学園は右腕谷村、左腕冨田の二枚看板がともに地区予選で完投した。昨夏から打線を引っ張る主将山田は地区予選で本塁打を放つなど実力は健在。楠本、天野も力を伸ばした。
昨秋16強の白山は投打にまとまりがあり、法政二は古豪復活を期す。公立実力校の県相模原-大和南が初戦でぶつかる。
東海大相模ブロック
選抜大会4強の東海大相模の実力が抜けているが、昨夏秋とも東海と延長戦の激戦を演じている向上も面白い存在だ。
東海は主砲森下や、小松、山田の走攻守に秀でた1、2番が打線をけん引。7番渡辺は甲子園で2本塁打と下位打線も強力だ。投手陣はエース斎藤、選抜大会で好投した左腕野口が鍵となる。
向上は地区予選3戦で22得点1失点。昨秋3完投の右腕植本が初戦で完封した。上位打線を引っ張る与倉、砂川はともに長打が期待できる。
昨夏から二枚看板を担う左腕中島、右腕北野のいる日大、打線に厚みがある横浜商大も力がある。川崎北-桐蔭学園の好カードも見逃せない。
横浜ブロック
実力校がひしめく激戦区となったが、昨夏の甲子園出場メンバーが多く残る横浜がリードする。
昨秋8強の横浜は悔しさをばねに地区予選3試合で60得点無失点。スラッガー万波や主将齊藤ら6人に本塁打が飛び出した。投げては主戦板川、左腕及川に加え右腕黒須が急成長した。
藤嶺藤沢はプロ注目の左腕矢澤が大黒柱。最速148キロの直球を投じるほか、打っても上位打線をけん引する二刀流だ。
平塚学園は持田が打線の軸。抜群の球威を誇る右腕渡邉がいる三浦学苑、左腕新村が健在の日大藤沢のほか、横浜創学館、湘南学院、昨秋初めて8強に入った磯子にも注目だ。
鎌倉学園ブロック
昨秋の県大会で横浜にコールド勝ちして4強の鎌倉学園を、同8強の横浜隼人が追い掛ける。
鎌学は横浜戦でサイクル安打を放った3番新倉を軸に、打線はこの春も地区予選3戦で32得点と好調だ。投げてはスライダーが切れる小島が力を付けている。
横浜隼人は主砲百合野、地区予選で本塁打を放った河野ら、どこからでも長打が飛び出す強力打線だ。投げても重成や野口ら新戦力が台頭している。
星槎国際湘南は一昨年夏から主砲を担う松下を擁して上位を狙う。相洋は穂坂、太田、保住ら投手層が厚い。昨秋16強の横浜商、エース富田のいる平塚江南も力がある。




