「門馬監督! 握手してください!」。練習から戻った宿舎のロビーで、東海大相模の門馬敬治監督にハイテンションで駆け寄る少年がいた。聞けば横浜市から応援に駆け付けた東海の大ファンという。滞在先が同じだったとは知らず、興奮さめやらぬ様子だった。
2015年夏の全国制覇を見て、タテジマに憧れるようになった小学6年生。その思いは強く、この春から東海大相模中に入学し、野球部に所属するというから門馬監督もびっくり。「頑張れよ! 僕も一生懸命やるからね!」と指揮官は満面の笑みだった。
少年の名は小笠原馳大君(12)。あの夏の優勝投手、小笠原慎之介(中日)と同じ名字という何とも縁起のいい出会いだ。「絶対に聖光学院には勝てます。優勝してほしいです」。そう信じ、スタンドで声をからすつもりだ。