タテジマ 令和の王者へ
真骨頂の走力磨く 聖地・甲子園で軽快練習 3日に抽選会
高校野球 | 神奈川新聞 | 2019年8月3日(土) 05:00

令和最初の甲子園大会となる第101回全国高校野球選手権大会(6日から16日間・甲子園)の組み合わせ抽選会は3日、大阪市のフェスティバルホールで49代表校が参加して行われる。
1~3回戦の組み合わせを決定。準々決勝、準決勝の組み合わせ抽選は、進出チームの主将が各試合直後にくじを引く。
昨夏に全国制覇を果たした大阪桐蔭や、今春の選抜大会王者の東邦(愛知)が不在の中、プロ注目投手の奥川を擁する星稜(石川)や今春の選抜大会で準優勝した習志野(千葉)などの対戦カードに関心が集まる。初出場は飯山(長野)誉(愛知)富島(宮崎)の3校。
2日は出場校による甲子園練習が行われ、5季連続出場の智弁和歌山など25校が調整した。最終日の3日は星稜や誉、富島など13校が登場する。
神奈川代表の東海大相模は2日午前の甲子園練習に登場。ベースランニングや走者を付けたシートノックを行ったほか、投手陣はマウンドの状態などを確認した。午後は兵庫県尼崎市内のグラウンドで約2時間、打撃練習を中心に汗を流した。
「地面から力もらう」
4年ぶりに夏の“聖地”に戻ってきた東海大相模ナイン。甲子園練習で、いきなりタテジマの真骨頂を見せつけた。
「さぁ、いこう」。キャプテン井上の掛け声で散らばると、走塁の基本となるベースランニングに取り掛かった。
「ゴー、ゴー」「イメージ、イメージ」。はつらつとした選手たちが次々と本塁や二塁に滑り込む。約4分間の走塁練習でユニホームはあっという間に真っ黒だ。その後は走者を置いたシートノックなどに費やし、20分間の練習で一度もバットを振らなかった。門馬敬治監督(49)は「うちのチームは走塁が一番のテーマ。大事な練習だと思っている。地面から力をもらうには走ることが一番。甲子園は特別だけどいつも通りできるか」と説明した。井上も「サガミは走力を大事にしている。特別な感じはなかった」と気持ちよさそうに汗を拭った。
2018年春の選抜大会以来となる甲子園の舞台。もちろん、特別な思いを抱く選手もいた。3年生の野口はマウンドに立った瞬間、10-12で敗れた智弁和歌山との準決勝を思い出したという。
「相手の『ジョックロック』の応援歌や(先輩の斎藤)礼二さんの顔が浮かんだ。もう絶対に負けたくない」。四回途中5失点で降板した雪辱のマウンドへ、サウスポーは気持ちを高ぶらせた。
一戦必勝の先にある15年以来の全国制覇へ、副キャプテンの遠藤は言った。「春とは全然、雰囲気も暑さが違う。足で相手を圧倒する試合が早くしたい」