第101回全国高校野球選手権神奈川大会は27日、横浜スタジアムで日大藤沢-桐光学園(試合開始午前11時)、東海大相模-県相模原(同午後1時半)の準決勝2試合を行う。いずれも第1シードの桐光学園は2年連続、東海大相模は2年ぶり、第3シードの日大藤沢は23年ぶり、ノーシードから勝ち上がった県相模原は初の決勝進出を目指す。
181校の頂点まであと2勝。令和初となる甲子園出場を懸けた、決戦に挑むのはどのチームか。4校の戦績とデータから準決勝2試合を展望する。
昨夏の北神奈川大会準々決勝で東海大相模が9-8の逆転サヨナラ勝ちして以来の顔合わせ。攻守に隙のない東海大相模が投打の戦力で上回るが、準々決勝で5点差をはねのけて、横浜を打ち破った県相模原は勢いと自信にあふれている。
東海大相模(第一シード) 隙ない豪打と堅守
東海大相模は豪打と堅守が光る。2年生の4番の山村がチームトップの13打点、打率5割。準々決勝の相洋戦では今夏初アーチも描いた。一発もあるリードオフマン鵜沼は打率3割3分3厘、加藤は打率5割、7打点と勝負強さが際立つ。金城もシュアな打撃で打率4割5分5厘。鍛えられた守備は鉄壁で、ここまで4強最少の1失策。
エース遠藤はここまで4回2/3のみ、紫藤は7回を無安打無失点。両右腕とも休養十分と言える。
・「最後に1点多く取る」
東海大相模・門馬敬治監督(49)の話
10-9でも、1-0でも、20三振を奪われても、最後に1点多く取っていたら勝つ。後ろを振り返らず、試合に向かっていきたい。
・「攻めも守りも主導権」
東海大相模・井上恵輔主将の話
どこが相手であろうと一戦一戦、全力を尽くすことは変わらない。攻めも守りも主導権を握る。アグレッシブ・ベースボールを貫くだけ。
▽2回戦 10-0 相模原中等(7回コールド)
▽3回戦 11-1 茅ケ崎(6回コールド)
▽4回戦 16-3 慶応(5回コールド)
▽5回戦 6-1 湘南
▽準々決勝 5-2 相洋
県相模原(ノーシード) 名門破り自信つけ
終盤に8得点して逆転劇を演じた準々決勝の横浜戦が象徴するように、鍛え上げてきた打撃が光る。先頭坂手は打率4割3分5厘で8得点で、2番石毛も出塁率が高い。中軸には今夏4アーチの温品や勝負強い中野、チーム2位の8打点を挙げる風間と好打者が並ぶ。横浜戦で3安打2打点の高橋もよく振れている。
エース右腕天池は丁寧に四隅を突く投球が持ち味。5試合で37回2/3を防御率3・11と大車輪の活躍を見せている。
・「選手たちと束になる」
県相模原・佐相真澄監督(60)の話
横浜に勝つことができたが、東海大相模にも負け続けているので。1球を大事に、スタンドや分析班、選手たちと束になって戦いたい。
・「先を見ずに1勝1勝」
県相模原・坂手裕太主将の話
あまり先を見ずに1勝1勝やっていけたら。県相の良さは、スタンドとベンチが束になって戦うところ。応援してくれる全ての人のために戦う。
▽1回戦 6-3 上矢部
▽2回戦 8-0 二宮(7回コールド)
▽3回戦 10-0 湘南学院(6回コールド)
▽4回戦 12-9 日大
▽5回戦 4-3 横浜商(延長11回)
▽準々決勝 8-6 横浜