第101回全国高校野球選手権神奈川大会は27日、横浜スタジアムで日大藤沢-桐光学園(試合開始午前11時)、東海大相模-県相模原(同午後1時半)の準決勝2試合を行う。いずれも第1シードの桐光学園は2年連続、東海大相模は2年ぶり、第3シードの日大藤沢は23年ぶり、ノーシードから勝ち上がった県相模原は初の決勝進出を目指す。
181校の頂点まであと2勝。令和初となる甲子園出場を懸けた、決戦に挑むのはどのチームか。4校の戦績とデータから準決勝2試合を展望する。
2015年の秋季県大会2回戦で桐光学園が7-1で勝利するなど06年以降、桐光が公式戦8連勝中。5試合連続コールド勝ちの猛打で桐光学園が優位に立つが、日大藤沢はエース武冨の粘投で競り合いに持ち込み、勝機を見いだしたい。
日大藤沢(第三シード) エース粘りに勝機

日大藤沢は左腕武冨への期待が大きい。140キロ超の直球、2種類のスライダーやツーシームを操り、ここまで24回を投げて、防御率1・13とエースの役割を果たす。
打線はリードオフマン牧原が打率3割5分、2本塁打と勢いを与え、菅波、石川、姫木もそれぞれ打率4割超と上位打線をけん引。菅波は4盗塁と足でもかき回せる。準々決勝で先制タイムリーを放った森田はチームトップの7打点と得点圏で無類の強さを発揮している。
・「チームの雰囲気良い」
日大藤沢・山本秀明監督(49)の話
強いか弱いか分からないチームだが良い雰囲気で来ている。力は8強でも下の方。投手陣に頑張ってもらう。一生懸命、全力でやらせます。

・「チャンスで結果出す」
日大藤沢・森田克主将の話
本当に粘り強くなってきた。横浜隼人戦で逆転勝ちしたのが大きい。武冨が良いので、少ないチャンスでいかに結果を出せるかが決勝進出の鍵になる。

▽2回戦 11-1 湘南台(6回コールド)
▽3回戦 4-3 横浜隼人(延長10回)
▽4回戦 10-3 橘(7回コールド)
▽5回戦 8-1 座間(7回コールド)
▽準々決勝 4-1 鎌倉学園
桐光学園(第一シード) 4強最高打率誇る

4強最高のチーム打率4割5分3厘、1試合平均10・6得点と圧倒的な打線だ。先頭楠本、2番鈴木の出塁率は6割近く、4試合で初回に得点して流れをつかんでいる。唐橋、安達、馬込の中軸も打率3割を優に超える。中でも4番安達はチームトップの8打点をマークしており勝負強い。
エース左腕安達は2試合で8回2/3を投げて無失点、被安打2、16奪三振と完璧だ。右腕谷村も3試合で2完投、防御率1・65と安定する。
・「甘いところ一振りで」
桐光学園・野呂雅之監督(58)の話
最善の対策をして、自分たちの良いところ、得意な部分をより出したい。甘く入ったところを一振りで決めきれるかどうかが勝負となる。

・「接戦にも自信がある」
桐光学園・高橋建心主将の話
厳しい試合を経験していないが、練習試合では多く経験していて、自分たちは接戦にも自信がある。限りなく失点を減らせば限りなく勝ちはついてくる。

▽2回戦 10-0 小田原(5回コールド)
▽3回戦 9-0 県横須賀工(7回コールド)
▽4回戦 11-1 横浜南陵(5回コールド)
▽5回戦 10-0 横須賀総合(5回コールド)
▽準々決勝 13-5 向上(7回コールド)