日大藤沢4-1鎌倉学園
先制、中押し、ダメ押しと、日大藤沢が理想的な試合運びで第1シードの鎌倉学園に付け入る隙を与えなかった。
口火を切ったのはキャプテン森田だ。二回、1死二塁。鎌学・荒川の高めに浮いた123キロを中前へはじき返して先制し、早くもマウンドから引きずり降ろした。
これに続いたのがリードオフマン牧原だ。1-0の六回に貴重なソロで追加点を挙げ、九回には試合を決める2点適時三塁打。「ここぞという時に打つのがキャプテン」と森田が胸を張れば、牧原も「満点に近い」と自賛する活躍ぶりだった。
屈辱の初戦敗退から1年。「強いんだか弱いんだか分からないチームだったけれど、7月に入って良い勝ち方ができるようになった。雰囲気はかなり上がっている」と山本秀明監督(49)は勢いを実感する。
強いはずだ。開会式後には東海大相模と練習試合を行い、8-4で勝利したという。その試合でも好左腕・野口から一発を放った牧原は「劣勢になっても『俺たちはサガミに勝った』という自信がある」と胸を張る。今夏は、横浜隼人や橘に逆転勝ちとチームはたくましさを増している。
23年ぶりの決勝切符を懸けた次戦も第1シード桐光学園が相手だが、「攻撃でも守備でも死に物狂いでいく」(牧原)と挑戦者の気概で突き進む。