市ケ尾13-0大和東
点差が大きく開いた四回1死二塁。市ケ尾ベンチは二走の投手・佐藤にピンチランナーを送る。
ここまで無安打投球の2年生左腕は、記録達成の可能性を残して降板することが決まった。
「無安打なのは後で知りましたが、仮にパーフェクトでも代えてましたよ。他に投げさせる投手がいたので」。独自の投球数ルール「市ケ尾ピッチスマート」を実践して注目される菅沢悠監督(32)には迷いがない。この日は球数ではなく、コールドゲーム成立の可能性を考えて佐藤を下げた。
自らの失策で走者1人を出しただけの佐藤も「そろそろ来ると思ってました。全部は投げないと分かってましたし」と納得の表情。約2週間前には、2回戦の先発や継投順に加え、勝っても次戦は投げないことも伝えられていたという。
指揮官は5回戦で横浜と戦うことを目標に、計5投手の起用法を頭の中で組み立てている。「選手にけがをさせずに勝つことが一番。ただ、この先は連戦。球数ルールを守れなくても仕方がないですかね」と笑った。