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新時代 夢見る夏男(5)
鎌倉学園・作野友哉、本多康二朗、川瀬一毅 3本の矢

高校野球 | 神奈川新聞 | 2019年7月5日(金) 11:16

(左)「夏が楽しみ」。最後の大会を前に胸を高鳴らせる鎌倉学園・本多、(中)昨秋から背番号1を担う作野、(右)流れを呼び込む投球を誓う川瀬
(左)「夏が楽しみ」。最後の大会を前に胸を高鳴らせる鎌倉学園・本多、(中)昨秋から背番号1を担う作野、(右)流れを呼び込む投球を誓う川瀬

現実味帯びた夢

 地響きのような大声援が横浜スタジアムを揺らし続けた。2018年7月29日の南神奈川大会決勝。30年ぶりにたどり着いた舞台で、鎌倉学園が最終回に怒涛(どとう)の反撃で3点を奪い返した。

 スコアは「3-7」。〝3連覇〟した横浜には及ばなかったが、悲願である夏の甲子園出場という夢が初めて現実味を帯びた瞬間だった。

 「それまでは想像でしか語れない世界だったけど、あのスタジアムで校歌を歌いたい。甲子園に行きたいと本気で思った」

 スタンドから声をからした左腕本多康二朗は、泣き崩れた先輩たちの背中に誓っていた。

 しかし、エース左腕作野友哉を中心とした新チームはわずか1カ月後に、神奈川の厳しさを再び突き付けられた。竹内智一監督(37)が振り返る。「夏の財産でどこかいけると思ってしまった。力を引き出せる環境をつくれなかった」

基本に立ち返り

 新チームは、秋の地区大会の藤沢西戦でコールド負けを喫すると、県大会初戦でも藤沢翔陵に0-8の七回コールド負け。2試合に登板した作野は「意識も何も全部やり直そう。このままじゃいけない」と基本に立ち返った。

 練習の冒頭で全員が参加する内野でのボール回しにこだわった。相手の名前を大声で呼び、全力で投げきる。「とにかく1球を大切にする。春に勝つために質にこだわった」と本多。雨の日でも、雪の日でも、どん底まで落ちたチームのグラウンドには、緊張感が張り詰めた。投手陣はクイックモーションのタイムを上げるなど、一つ一つのプレーの細部まで追求していった。

 「おまえがエースナンバーを背負うんだから、もっと自覚して、みんなから頼られるエースになってくれ」

 竹内監督に叱咤(しった)激励された作野は、ブルペンでの1球目から集中力を高めた。チーム全体に「1歩目、1球をとにかく大事に」という意識が浸透。それが、一冬を越えて大きな変化として表れた。

粘り強さ生まれ

 この春は4試合連続でサヨナラ勝ちを収めるなど、昨秋にはまったくなかった粘り強さが生まれていた。エース作野に続いて、本多や右腕川瀬一毅、2年生の荒川和慧が台頭。2年連続で第1シードを獲得し、周囲の期待はいやが上にも高まっている。

 「今年の夏も期待しているよ。頑張って」。通学中にOBから声を掛けられる選手も多い。川瀬は「先輩たちを超えて、甲子園にいきたい」と思いを強くする。

 この世代は、横浜・及川雅貴を筆頭に、桐光学園の谷村然ら好投手が1年生から活躍してきた。本多は「能力でいったら彼らには負ける。でも、自分たち3人が束になれば決して負けない」と意地をのぞかせ、作野も言葉をつないだ。

 「自分が駄目でも川瀬や本多がいる。全員で勝てばいい。このチームは全員の意志がそろった時にすごい強さがある」

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