この夏に懸ける3年生はもう1人いる。8人のサポートメンバーで唯一の3年生岩鼻。懸命に努力してきた左腕だが、夏のメンバーには入れなかった。「最後まで争っていたので本当に悔しかったですね」
それでも、チームのためにできることがあった。神奈川大会5回戦の早朝。藤沢翔陵の左腕西澤を攻略すべく、4番増田の打撃投手を務めた。その試合、増田は強敵から2ランを放った。「岩さん、また頼むよ」。その後も桐光学園の1年生冨田、東海大相模のエース安里と、左腕対策に大きく貢献した。
聖地での初戦の相手は、強力なダブル左腕を擁する秀岳館(熊本)だ。抽選会の翌日から早速打撃投手を任された岩鼻。「必要とされるのはうれしい。最後まで全力でサポートしたいです」