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慶応、横浜商大勝利で4強そろう 県高校野球秋季大会

高校野球 | 神奈川新聞 | 2016年9月19日(月) 11:33

 県高校野球秋季大会(県高野連主催、神奈川新聞社など後援)第9日は18日、サーティーフォー保土ケ谷球場で準々決勝残り2試合を行った。横浜商大は2-1で平塚学園を下し、慶応は4-1で横浜創学館を破り、それぞれ4強入りした。

 横浜商大は延長十回に相ケ瀬惇平(2年)が決勝打を放ってサヨナラ勝ち。慶応はエース森田晃介(2年)が5安打1失点で完投した。

 第10日は24日、同球場で横浜-桐光学園(試合開始10時)、横浜商大-慶応(同12時30分)の準決勝を行う。勝った2校が関東大会(10月22~24、29、30日・栃木県)の出場権を獲得する。

【慶応-横浜創学館】エース、持ち味存分


5安打1失点で完投した慶応の森田
5安打1失点で完投した慶応の森田


 今夏の準優勝投手が持ち味を存分に出し切った。慶応の森田が今大会3試合目の先発で、5安打1失点で完投。「いろんな球種を見せて、打者に考えさせる感じでいった。(今秋で)一番、思った通りの投球だった」と涼しい顔だ。

 各チームに研究された今大会は、直球とスライダーを狙われていた。この日はカーブやスプリット、チェンジアップなどを効果的に織り交ぜ、的を絞らせない。打者に迷いを生じさせたことで、決め球の直球とスライダーの威力もアップした。

 「これまではピンチでも打たせて取ろうとか考えていたけど、今日は攻めようと腕を振った」。一回1死一、二塁で4、5番を連続空振り三振。1点を失った六回1死一、三塁は併殺に仕留めた。七回以降は9人で片付けた。

 夏の神奈川大会では決勝までほぼ1人で投げ抜いた右腕。8月の北海道合宿は練習に参加せず、公園でリラックスして過ごすなど疲労回復に努めたという。久しぶりの登板だった大会前半は本調子ではなかったが、ここにきて「真っすぐの伸びは夏よりいい」とエンジンがかかってきた。

 ベスト4に残ったチームの中でも慶応の完成度は高い。8年ぶりの選抜へ、まずは関東大会出場を目指すエースは「春も夏もあと1勝のところで(関東大会や甲子園を)逃しているので、今度こそ」と自らを奮い立たせた。

◆川井2アーチ許す

 森田との投げ合いに敗れた横浜創学館の川井は2本の本塁打に沈んだ。二、五回にいずれもソロアーチを架けられた左腕は「2本目は試合も中盤でだんだん仲間も焦るとき。自分が打たれたことが、打線に影響してしまった」と悔しがった。

 2年生エースとして奮闘した夏に続き、秋も4試合をほぼ1人で投げて32回を6失点。スタミナはついてきたが、174センチ、60キロの線の細さが課題という。「ボールの威力がまだ足りない。1試合3点以内に抑えることを目標にしたい」と鍛錬の冬をにらんだ。

【横浜商大-平塚学園】1点への思い結実


延長10回、中前にサヨナラ打を放った相ケ瀬(中央)を笑顔で囲む横浜商大ナイン=サーティーフォー保土ケ谷球場
延長10回、中前にサヨナラ打を放った相ケ瀬(中央)を笑顔で囲む横浜商大ナイン=サーティーフォー保土ケ谷球場


 キャプテンが放ったライナーが中堅に抜け、4年ぶりの4強を決めるサヨナラの走者がホームを駆け抜けた。延長十回2死二塁。殊勲打を放った横浜商大の相ケ瀬は「去年のチームは秋、春、夏とすべて1点差負け。この1点を返すために厳しい練習をしてきた」とナインの思いを乗せた一打に胸を張った。

 八回まで散発5安打で零封されていたが、土壇場の九回に山下の同点打が飛び出した。主将の頭をよぎったのは同じサーティーフォー保土ケ谷球場で行われた今夏の1回戦。横浜創学館に逆転サヨナラ3ランを喫した、その試合でベンチを温めていた主将は「自分たちの代で、逆の立場にしてやる」と誓っていた。

 過去1年、競り負けてきた反省から新チームは「中途半端な練習ではこの1点は返せない」と、どんなにきつくても「我慢する」をテーマに練習に取り組んできた。投手陣は左腕古野と、鹿島、河野の両本格派右腕を擁してこの日も粘りの継投。「3人を軸に守って、最後に試合の流れを持ってくる」(相ケ瀬)という理想の展開で苦い記憶を振り払った。

 次は26年ぶりの秋季関東大会出場を懸けた大一番。「今まで勝てなかったチームが、一つずつ勝って勢いが出てきた。派手なことではなく、やるべきことを地道にやっていく」と就任2年目に入った八木澤辰巳監督(44)。その戦い方に迷いはない。

◆「一球の怖さ体感」

 平塚学園は完封目前のエース柿木が土壇場で同点を許した。先頭打者に二塁打で出塁を許すと、犠打で1死三塁とされて左前打を浴びた。「(タイミングが)合っていないと思っていたスライダーを運ばれた。そこが全て」と2年生右腕。後続は打ち取ったがこの回限りで降板し、チームはサヨナラで敗れた。

 右膝靱帯(じんたい)を損傷し、約半年間のリハビリを経て復活。直球で押すスタイルは準々決勝でも通用したが、「一球の怖さを体感した」と課題もまたできた。

 
 

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