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神奈川高校野球 タテジマがくれたもの(4)
未来のチームメート 挑んだ男たち(中)

高校野球 | 神奈川新聞 | 2019年3月16日(土) 19:47

5回裏


5回に東海大相模・小笠原(右)に二塁打を許した遊学館。一塁手・広橋(手前)は小笠原から3安打を放って気を吐いた=15年8月15日、甲子園
5回に東海大相模・小笠原(右)に二塁打を許した遊学館。一塁手・広橋(手前)は小笠原から3安打を放って気を吐いた=15年8月15日、甲子園

 2015年夏の甲子園2回戦。聖光学院(福島)のエース森久保翔也は「未来のチームメート」と戦っていた。

 その年の5月には、進学先が東海大に決まっていた。「この中の誰かと一緒にやるんだ」。そんな思いも抱きながら、優勝候補筆頭の東海大相模ナインに立ち向かった。相模原市出身の森久保はシニアのコーチのつてで東北の強豪に越境入学した。県内や都内の強豪私立も考えたが、「甲子園に行ける確率が高い学校」を選んだのだった。


聖光学院 森久保翔也 もりくぼ・しょうや 藤野中(相模原西シニア)-聖光学院-東海大新4年。投手。多彩な変化球が持ち味の右腕。
聖光学院 森久保翔也 もりくぼ・しょうや 藤野中(相模原西シニア)-聖光学院-東海大新4年。投手。多彩な変化球が持ち味の右腕。

 「初戦で相模のくじだけは引かないでくれよ」。抽選会場でそう言っていた聖光学院・斎藤智也監督(55)の青ざめた表情を忘れられないという。偵察隊の映像を見た指揮官が「こいつは抑えられない」と投げ出した打者こそ3番の杉崎成輝(東海大)だった。そして監督の予言は的中してしまう。

 初回1、2番から簡単に2アウトを奪い「いける」と思った右腕の心の隙を突いたのが杉崎だった。左越えの二塁打を皮切りに連打を浴び、あっという間に4失点してしまった。タテジマ打線対策として、抽選会後に慌てて変化球を二つ増やしていたが、まったく通用しなかった。

6回表

 森久保のチームメートで、3番打者だった浅見豪志もまた、卒業後は東海大に進学した。入学早々、下級生でも活躍するサガミ出身の選手たちに、「物おじしない。場慣れしているなあ」と感じる日々を過ごした。


聖光学院 浅見 豪志 あさみ・たけし 聖光学院-東海大新4年。外野手。3年春の福島県北支部大会でサイクル安打を達成。
聖光学院 浅見 豪志 あさみ・たけし 聖光学院-東海大新4年。外野手。3年春の福島県北支部大会でサイクル安打を達成。

 甲子園での対戦では、150キロの球速を誇る小笠原慎之介(中日)、吉田凌(オリックス)という超高校級の2枚看板を打ち崩すために、「ピッチングマシンを2メートル手前に出して、球速は150キロに設定していた」。しかし、ダブルエースの存在に、惑わされた。

 聖光は小笠原の対策を進めていたが、出てきたのは右腕の吉田。ベンチからは「変化球を狙え」という指示が出て、浅見はスライダーに絞ったが、打撃フォームを崩され無安打に終わった。

 東海大相模と再戦したいか? そんな問いに2人は「やりたくない」と口をそろえた。

 森久保は「俺たちの甲子園はあっという間。2時間もなかった」とこぼす。1時間47分で聖地を後にした。

6回裏

 タテジマに夢を阻まれた森久保と同じように、一方でタテジマ攻略の夢を垣間見た男も、神奈川生まれの球児だ。

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